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2010/08/21 日本ハムvs西武 19回戦(涌井)


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2:47
埼玉西武
北海道日本ハム ×

北海道日本ハムvs埼玉西武19回戦(札幌ドーム:33,775人)
埼玉西武ライオンズ 8勝11敗0分

継投:●涌井秀章(完投)
敗戦投手:涌井秀章 13勝7敗 3.25

ホームラン:高山久(7号ソロ)

【ゲームレビュー】
今夜の記事を書く前に、まず書いておきたいことがある。それは、筆者は少年時代、渡辺久信投手に最も憧れていたということだ。そしてライオンズの監督になった今も、尊敬する野球人の一人だ。しかし今シーズンの采配は、どうも渡辺監督らしくない。ましてや今日の試合、今カードに関して言えば、あまりに消極的な采配だったと言える。筆者は渡辺監督を尊敬するだけに、やはりファンの期待を裏切らない采配を振るってもらいたい。

まず言いたいのはローテーションの順番だ。昨日も少し書いたことではあるが、渡辺監督がまさか涌井秀章投手を2戦目に持ってくるとは思わなかった。この予告先発により、筆者は今カードの3連敗を覚悟した。と言うのは、野球には技術云々だけでは語れない部分が多い。特に勝利の女神の機嫌に関してだ。勝利の女神は消極的なプレーをするチームに対しては決して微笑んではくれない。積極的に勝ちに行くチームにしか微笑んでくれないのが、勝利の女神なのだ。

ではなぜ涌井投手の2戦目の先発が消極的なのか。まず1つに、ダルビッシュ投手と投げ合わせるよりは、増井投手と投げ合わせた方が勝算が高いと見たのだろう。しかしこれはまったくの間違いだ。10勝勝てるか勝てないかというレベルの投手ならこういう采配でも良いだろう。しかし相手はエース涌井秀章投手だ。15勝以上を計算できるピッチャーに対し、この起用法はあまりにも失礼だ。これは言い換えてみれば「涌井はダルビッシュには勝てない」と言われたようなものだ。もちろん渡辺監督にそういう意図はないだろう。だがエース本人の立場から見れば、プライドは傷つけられたはずだ。

渡辺監督からすれば、涌井投手はあと1勝でハーラートップタイに並ぶ。早い段階でトップタイに並ばせてあげたいという親心もあったのだろう。だがよく考えてみて欲しい。エース対決を制することなく、1軍半の投手に投げ勝つことで得る最多勝にどれほどの価値があるだろうか。過去大投手として名を残して来た投手たちは、必ずエース対決を制して最多勝を獲得している。だからこそ大投手と呼ばれているのだ。

涌井投手は最多勝を一度も獲ったことがない投手ではない。だからこの点に関して気を遣う必要は一切ないのだ。では別の視点から見るとどうか。やはり昨日も書いたことだが、「2勝1敗作戦」だろう。ダルビッシュ投手に対しては星を落としても、増井・武田両投手から確実に星を奪うという目論見であったと思う。確かに数字的に考えれば、常時2勝1敗で勝てれば勝率は.667となり、これは優勝に値する勝率となる。だが実際には不可能なことだ。だからこそ最初からカードを2勝1敗で考えるのは間違いなのだ。1勝2敗というカードもあることを考えれば、3勝して初めて平均が2勝1敗になると考えなければならない。つまり本気で優勝をするためには、1勝2敗だったカードの穴をどうやって埋めるかが重要なのだ。つまりカードの3タテだ。

だが渡辺監督の采配は、平野投手を信用していないという意味ではないが、ダルビッシュ投手への捨て駒という捕え方もできなくはない。調子が良い投手とは言え、平野投手にはまだ実績がないし、常に安定したピッチングができるわけでもない。捨て駒と考えるのが、戦略としては妥当な線だろう。

さらに違った見方をしてみよう。涌井投手はここしばらく、ずっと本調子とは程遠い状態で投げている。だが今カードは、涌井投手の調子を一気に上げるチャンスでもあった。いや、確実に上げることができたはずだ。もしダルビッシュ投手と投げ合うということになれば、当然涌井投手のモチベーションは最高潮に近くなる。気持ちの面でそれだけボルテージが上がってくれば、ピッチングコンディションも当然変わってくる。確実に調子を上げていたはずだ。だがダルビッシュ投手との対決を回避させられたことで、モチベーションは少なからず下がったはずだ。それが今日の5失点に繋がったと言ってほぼ間違いないだろう。

話は変わり、上本捕手についてだ。今日の上本捕手のマズいプレーに対し、渡辺監督はインタビューに於いて苦言を呈していた。しかしこれは間違いだ。「敗軍の将、兵を語らず」と言うように、敗れたチームの指揮官が一選手を責めるようなことをしてはいけない。指揮官足る者、上本捕手を起用した自らを強く責めるべきだった。このようなインタビューを聞いていても、今季は実に渡辺監督らしくない戦いが続いているように思う。

消極的な采配を振るってしまったことで、勝利の女神はすっかりそっぽを向いてしまった。この流れから行くと、明日は帆足投手が素晴らしいピッチングをしたとしても、試合には敗れてしまう可能性が高い。野球とはそういうスポーツなのだ。勝利の女神の機嫌を損ねてしまうと、その後が恐い。下手をすると何をしても裏目に出るし、何をしても勝てない状況になることもある。

勝利の女神に明日再び振り向いてもらうためには、ライオンズに方法は1つしかない。それは中島選手をスタメンで起用するか、しないにしても納得の行く穴の埋め方をすることだ。ライオンズには今、打率急上昇中のバッターが1人いる。中島選手の穴を埋められるとすれば、それは彼しかいないだろう。そしてその彼はインタビューなどで、クリーンアップへの強い憧れを何度も口にしている。4番タイプではないが、3番や5番であればその役割は十分に果たせると筆者は確信している。

とにかく明日大事なことは、勝利の女神に再び微笑んでもらうことだ。渡辺監督にはそれを可能にする積極的な采配で、明日は死に物狂いで勝ちに行ってほしいと思う!

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2010年08月21日 23:46 


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