
2010/08/10 楽天vs西武 14回戦(許)

| 3:29 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E | |
| 埼玉西武 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 1 | 4 | 0 | 0 | 9 | 10 | 0 | |
| 東北楽天 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 3 | 12 | 0 |
東北楽天vs埼玉西武14回戦(Kスタ宮城:17,606人)
埼玉西武ライオンズ 9勝5敗0分
継投:○許銘傑~岩尾利弘~小野寺力~土肥義弘
勝利投手:許銘傑 6勝8敗 4.27
ホームラン:中島裕之(14号ソロ)、フェルナンデス(4号ソロ)、浅村栄斗(1号ソロ)
【ゲームレビュー】
今夜の試合、もし先発として試合を組み立てることができなければ2軍降格が決定的だった許銘傑投手。背水で迎えた東北楽天戦、7回を8安打無失点で投げ切る見事なピッチングを披露してくれた。技術云々ではなく、すべての投球に魂が込められていた。まさに一球入魂だ。オリックス戦でスウィープを喫したあとはどうなるかと思われたライオンズだったが、その後は今夜で連勝を4まで伸ばし、何とかチームも持ち直した感が出てきた。
やはり今夜の勝因は楽天のエース岩隈投手に対し、許投手が先制点を許さなかったことだろう。ヒットを打たれながらもダブルプレーや盗塁阻止でピンチを切り抜けた。そうして粘り強く投げている内に4回、味方打線が岩隈投手を打ち崩してくれた。その火蓋を切ったのは中島裕之選手だった。2球目、外角高めに浮いたスライダーをコースに逆らわずコンパクトに振り抜くと、打球は高々と舞い上がり右中間スタンド最前列に飛び込んだ。続くフェルナンデス選手もそれに続いた。フォークボールをすくい上げると、打球はレフトスタンド中段にまで運ばれて行く二者連続ホームラン。中島選手の一発だけであれば、失投気味のスライダーを打たれたに過ぎず、岩隈投手としてはそれほど大きなダメージは感じなかったはずだ。だが続くフェルナンデス選手にフォークを運ばれたことは、少なからずダメージを受けたはずだ。
そしてそのダメージは着実に岩隈投手のピッチングを狂わせ、4回はホームラン2本の他にも3安打を浴び、4点をライオンズに先制させてしまった。逆にライオンズからすれば、相手のエースから4点を先制できたことは非常に大きかった。これは打線にとっては大きな自信となっただろう。特に若手の浅村選手、2軍暮らしが長くなった大島選手にとっては、岩隈投手から打ったヒット1本は、ただのヒット1本ではなかったはずだ。
だが大島選手には気になる部分が一点ある。それは今夜の試合、三振以外の残り4打席すべての打球がライト方向に飛んでいることだ。つまり左打ちの大島選手にとっては、すべての打球を引っ張っているということになる。だがこれも、インコースに来たボールに対し素直に反応し、それで打球が右方向に飛んでいるのなら問題はない。素直にナイスバッティングと誉めるべきだろう。しかし大島選手の場合は、アウトコースの球を強引に引っ張ってライト方向に打っているのだ。
大島選手のような中距離バッターにとっては、引っ張り過ぎることはあまり良いことではない。やはり基本的にはセンター方向にしっかり打ち返す意識を持ち、外角は左へ、内角は右へ素直に打ち返した方が好調を長く維持することができる。今季は高山久選手が一軍に定着するようになり、同じく中堅選手となりつつある大島選手には少なからず焦りがあるはずだ。1軍と2軍を行ったり来たりしていては、いつトレードに出されるかも、いつ戦力外通告をされるかも分からない。大島選手には1年でも長くライオンズのユニフォームを着て活躍できるように、せっかく続いたヒットを無駄にすることなく、ヒットが出ているからこそその理由を森打撃コーチと共に追求し、好調を持続させてもらいたいと思う。
そして浅村選手もサードでの起用に甘んじることなく、本職であるショートのポジションを中島選手から奪い取るような気持ちでプレーをしてもらいたい。打撃に関してはまだまだ中島選手の方が上だと思うが、守備に関しては中島選手よりも浅村選手の方がずっとショートストッパーらしい動きができていると筆者は見ている。それは例えばストライドにも現われている。中島選手は時に大きなストライドでプレーをすることがあるのだが、これはショートの動きとは言えない。ショートは、言わば忍者のようにサササッと動いて打球に入って行くのが理想だ。なぜなら、大きなストライドと小さなストライドとでは、小さい方が断然打球のバウンドに合わせやすいからだ。守備範囲が広いショートストッパーは、打球のバウンドと歩幅がわずかでもずれるだけで内野安打を増やしてしまう。守備に関しては中島選手は浅村選手を見習えるし、打撃に関しては浅村選手は中島選手を見習える。年齢に関係なく切磋琢磨していくことができれば、ライオンズはさらにチーム力をアップさせることができるだろう。
4連勝中ではあるが、ライオンズには5連勝など目指さずに明日の試合に挑んでもらいたい。大切なのは連勝を目指すことではなく、一戦一戦を大事に戦い、着実に勝ち星を増やすことだ。連勝をしても先週のように3連敗をしていては優勝は遠のくばかりだ。だから4連勝していることはひとまず忘れ、明日はまた1からのスタートだと思って勝利を目指して欲しい。そしてその期待を背負ってマウンドに立つのは平野投手だ。平野投手には自分のボールを信じ、自信を持ってマウンドに登ってもらいたい!


2010年08月11日 00:12 Tweet


