
2010/08/07 西武vsソフトバンク 17回戦(帆足)

| 3:10 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E | |
| ソフトバンク | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 4 | 8 | 0 | |
| 埼玉西武 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1 | 2 | 0 | × | 5 | 11 | 1 |
埼玉西武vs福岡ソフトバンク17回戦(西武ドーム:26,661人)
埼玉西武ライオンズ 11勝6敗0分
継投:○帆足和幸~長田秀一郎~Sシコースキー
勝利投手:帆足和幸 9勝7敗 3.55
セーブ:シコースキー 1勝2敗26S 1.40
【ハイライト】
【ヒーローインタビュー】
【勝利監督インタビュー】
【ゲームレビュー】
ここ3試合は4、5、4失点と左腕エースの名とは程遠い不甲斐ないピッチングが続いていた帆足和幸投手だったが、この試合は復調を予感させる好投を披露してくれた。7回を投げ抜き4被安打2失点(自責点1)と、3本の長打を浴びながらも粘りのピッチングでチームを連勝に導いた。これで首位ホークスとの差は0.5差にまで縮まり、次の試合で勝てば首位再浮上ということになる。それを考えると、この試合の帆足投手の好投は大きかった。
前日に投げた涌井投手とは「しっかりやっていこう」と共に決心を改め、47番の持ち主だった工藤投手からは「47番対決、絶対に負けるなよ」と発破をかけられた今季20回目の先発登板。帆足投手は負けるわけにはいかなかった。決して絶好調という内容ではなかったとは思うのだが、本当に粘り強く、よく堪えて投げ抜いてくれたと思う。帆足投手自身、これをきっかけにどんどん復調に向かっていって欲しい。
投手というイキモノは、非常に繊細なイキモノだ。いや、もちろん打者にしても同じことが言えるのだが、投手の場合はさらに繊細だと言えるだろう。ほんの些細なことで調子を落としてしまうこともあれば、逆に復調していくこともある。その些細なことをいくつか挙げてみるとキャッチャーとの相性、天気、今季まで対戦相手ごとに変わるボール、マウンドの傾斜、マウンドの土の固さ、ホームベースまでの距離感、マウンドからの視界、応援、野次。大雑把に挙げてみただけでもこれだけ出てくる。この中でホームベースまでの距離感というのが分かりにくいと思うが、実はこれは、球場によって大きく変わってくるのだ。ピッチャーズプレートからホームベースまでの距離はどこの球場も18.44mと定められているが、しかし距離感に関しては球場によって大きく異なる。
マウンドから眺めると、バッターが遠くに感じる球場と近くに感じる球場とがある。それはピッチャーによって感じ方は違うのだが、一流であるほどその差を感じやすく、微妙な感覚の違いでピッチングが狂ってしまうことがある。逆に鈍感な投手は調子が良ければ大崩れはしないが、しかし鈍感であるが故に大成できないことが多い。やはりマウンドからホームベースまでの距離感は、近く感じられるほど有利だ。単純に考えて同じ18.44mであっても、20m先にあると感じられるストライクゾーンに投げるよりも、15m先にしか感じられないストライクゾーンに投げた時の方が制球も球威もアップする。例えば阪神戦を得意とする石井一久投手は、甲子園はその距離感が近く感じられて投げやすいと言う。
さて、プロ・アマ問わず遠投の指導をする際、絶対に山なりに投げてはいけないと指導するコーチは多い。40mにしろ、60mにしろ、真っ直ぐな球道で投げなければ意味がないと指導されている。だが筆者はこれには異論を唱えない。なぜなら、目的が変われば別の意味が生まれるからだ。実はプロ野球選手の中に、山なりの遠投を繰り返した選手がいた。阪急・オリックスで活躍されたエース、星野伸之投手だ。では星野投手はなぜ山なりの遠投を繰り返したのか?それは先に述べた距離感を養うためだ。
真っ直ぐの球道であれば、ボールは相手まで届くか届かないかだけの問題となる。短ければゴロで相手に届き、長くてもジャンプをしてもらえば捕れる程度の高さだ。だが山なりのボールの場合は、届かなければ相手よりも手前でポトリと落ちて止まってしまい、長過ぎれば外野手の頭を越える大飛球のようになってしまう。つまりしっかりとした距離感で投げなければ、相手のグラブに収まらないボールになってしまうのだ。星野投手はどんな球場にもアジャストできるように、日々山なりの遠投で距離感を養っていたというわけだ。
距離感が養われると、変化球が曲がるポイントを制御しやすくなるというメリットも生まれる。星野投手の場合はスローカーブとフォークボールを武器にしていたわけだが、変化球のブレーキポイントをバッターの手元に近付ける能力は、ボールの切れ同様に距離感が必要とされる。柔能く剛を制すと言うが、まさに星野投手は柔だったと言える。そして同じ左の軟投派である帆足投手は、星野投手を見習える点も多々あるだろう。今日は試合の内容とはかけ離れてしまったが、動画で試合を観ながら筆者が感じたことを綴ってみた。明日の試合は西武ドームで観戦予定のため、ゲームレビューはもっと試合内容に沿って書いてみたいと思う。


2010年08月09日 21:09 Tweet


