
2010/07/13 西武vs日本ハム 13回戦

| 3:10 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E | |
| 日本ハム | 0 | 0 | 0 | 2 | 3 | 0 | 1 | 0 | 3 | 9 | 12 | 0 | |
| 埼玉西武 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 5 | 2 |
埼玉西武vs北海道日本ハム13回戦(西武ドーム:14,811人)
埼玉西武ライオンズ 5勝8敗0分
継投:許銘傑~武隈祥太~土肥義弘
敗戦投手:許銘傑 5勝5敗 3.76
ホームラン:片岡易之(8号ソロ)
【ハイライト】
【ゲームレビュー】
結果的には大敗、対日本ハム戦4連敗となったこの試合だが結果以上に、その内容が悪かった。エラーによって試合を壊してしまったことに渡辺監督は苦言を呈していたがまさにその通りで、色々な意味でピッチャーの足を野手が引っ張る試合となってしまった。
試合前のブルペンに向かう許投手の後姿には、悲壮感が漂っていた。ホセ・フェルナンデス選手の加入により、外国人枠4に対し外国人選手が5人。誰か1人がどうしても2軍に行かざるを得ない。許投手にしても、絶対に2軍には戻りたくはないはずだ。筆者は勘違いをしていた。外国人選手は10年の在籍で日本人選手扱いになるのかと思っていたが、実際にはFA権(9年の1軍選手登録)の取得により日本人選手扱いになるようだ。つまり日本球界11年目となる許投手の場合、今シーズン始まる前までの1軍登録日数が6年94日(1年150日)となり、FA権を取得するにはあと2年弱(約300日)の出場選手登録が必要となる。
ライオンズの外国人選手は許投手、シコースキー投手、グラマン投手、ブラウン選手、フェルナンデス選手の5人だ。現在グラマン投手のみが2軍となっているが、グラマン投手もこの9連戦中には1軍復帰する見込みとなっている。無難に考えれば、許投手がもう一度先発をしてから登録抹消になり、20日辺りにグラマン投手が登録されるという流れが最も自然だ。シコースキー投手、ブラウン選手を外すということは考えられないため、外される可能性があるとすれば調子を上げられなかったフェルナンデス選手、グラマン投手、もしくは許投手が当落線上ということになるだろう。
ちなみに8月上旬には岸孝之投手の復帰が濃厚で、石井一久投手もすでにキャッチボールを開始しており130km以上のボールを投げ始めているようだ。この2人が復帰してくれば、許投手はなおさら厳しい状況に追いやられることになる。許投手自身、それは重々承知しているのだろう。だからこそブルペンに向かう背中には悲壮感が溢れていた。
ブルペンに入ると軽く走って身体を温め、それから投球練習を開始した。調子は良さそうで、ストレートにも変化球にも切れがあった。だが何よりも筆者が感じたのは、丁寧さだ。ブルペンで投げている段階から許投手は1球1球丁寧に投球していた。絶対的なスピードボールを持たない許投手にとっては、コントロールが生命線となる。スタンドからも高い集中力を感じたし、この一戦に掛ける許投手の思いもヒシヒシと感じられた。
しかしその許投手の足を、野手が引っ張ってしまった。許投手が1球ごとに魂を込めて投げていたというのに、石井義人選手が丁寧さのかけらも感じられないプレーで試合を壊してしまった。それは5回だった。先頭の金子選手にスライダーを上手くセンター前に運ばれた直後、打順は1番に戻って田中選手。2球目が少し甘くなってしまったのだが、しかし気迫で押し切りファーストゴロに仕留めた。余裕でダブルプレーが取れるような状況だった。だが石井義人選手がそのゴロをファンブルしてしまい、さらには送球を2塁に向かうランナーに当ててしまうという、2つのエラーを犯してしまった。
打球は確かにボテボテではなかった。しかし一度はミットに収めているのだから、しっかり捕ってあげなければならない。ましてやセカンドへの悪送球などは考えられない。せっかく丁寧なピッチングで試合を組み立てていた許投手の努力を、この雑なプレーが泡沫としてしまった。もしこのエラーがなければ、5回は無失点で終わっていた。しかしエラーのせいでクリーンアップまで回してしまい、3点を失うことになった(許投手の自責点は0)。
「味方がエラーをした時こそ、ピッチャーは踏ん張らなければならない!」とはよく言われる。しかしそれはエースに対しての言葉だ。許投手のように、一軍当落線上にいる投手に対して使う言葉ではない。だからこそ粘り強く投げる許投手を、野手陣がしっかりと盛り立ててあげる必要がある。それこそが空気を読むということになるのではないだろうか。エラーをするのは仕方がない。だが問題はエラーをした後だ。この苦しい場面、ライオンズの内野陣は誰1人として許投手の元に声を掛けには行かなかった。ひょっとしたら筆者が気付いていなかっただけなのかもしれないが、少なくとも5回のマウンドには、何か重苦しいものばかりが感じられた。このような場面を見てしまうと、ライオンズのリーダー不在という現状を痛感してしまう。
リーダー不要論を唱える指導者もいるが、筆者はリーダーは絶対に必要だと考えている。そしてそれは、空気でなんとなくリーダー的存在になるのではなく、名実共にリーダーである必要がある。千葉ロッテで言えば西岡選手のように、明確にキャプテンを指名する必要があると筆者は考える。地位は人を育てるとはよく言うが、ライオンズの顔である選手がもう一段階上へ行けるためにも、地位を与えるべきだと思う。そうすればチームはもっと明確に、その選手を中心にしてまとまっていくはずだ。
優勝の鍵となるキャプテンシーとリーダーシップ


2010年07月15日 01:31 Tweet


