
2010/06/18 西武vsソフトバンク 10回戦

| 2:57 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E | |
| ソフトバンク | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 7 | 2 | |
| 埼玉西武 | 0 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | × | 8 | 8 | 0 |
埼玉西武vs福岡ソフトバンク10回戦(西武ドーム:15,655人)
埼玉西武ライオンズ 7勝3敗0分
継投:○涌井秀章~シコースキー
勝利投手:涌井秀章 9勝3敗 2.75
ホームラン:細川亨(4号満塁)
盗塁:栗山巧(7)、中島裕之(8)、斉藤彰吾(1・プロ初盗塁)
【ハイライト】
【ヒーローインタビュー】
【勝利監督インタビュー】
【ゲームレビュー】
交流戦明けのレギュラーシーズン再開となった今夜の試合、先発として先陣を切ったのはエース涌井秀章投手だった。初回こそ少しバタバタしてしまったものの、自らの好フィールディングでそれを切り抜け、初回を何とか無失点で抑えた。見ていて絶好調というほどではなかったとは思うのだが、それでも狙って三振を取りに行ったり、要所をしっかりと抑えるところはさすがのピッチングだった。絶好調ではないが、絶好調に近い好調な状態だと思う。恐らく今後梅雨が明け、暑さが増せば、絶好調宣言も飛び出してくるだろう。
圧巻だったのはペタジーニ選手に甘く入ったカーブをホームランされた後だった。続くオーティズ選手にも三塁線を破ろうかという当たりを打たれたのだが、それをサード阿部真宏選手がダイビングキャッチ。エースの力投を盛り立てた。涌井投手自身も、この1プレーでシフトチェンジできたのだろう。7回は三者連続三振でホークス打線を退けた。続く8回はホークスの1・2番コンビに連打を許してしまうのだが、これはヒットを打ったバッターを誉めるべきだろう。特に川崎選手がライト前に運んだ投球は、常識で考えたら絶対にヒットにならないような難しいボールだった。そんなボールをヒットされても気落ちしないところが、やはりエースのエースたる所以なのだろう。3番多村選手を三振ゲッツーに仕留めると、4番松中選手をセンターフライに打ち取り、ピンチを切り抜けた。
どんな状況であってもしっかり地に足がついている涌井投手。その落ち着き払った、ある種ふてぶてしいとも言える態度が、安定したピッチングを支えているのだろう。中には味方のエラー1つでリズムが狂ってしまうピッチャーもいるが、涌井投手はそうではない。ちょっとやそっとのエラーでは決して動揺はしないし、味方にエラーが出た時こそ圧倒的なピッチングを見せてくれる。また逆に、今夜の阿部選手のような好プレーが出た後も、その流れを止めないような快投を見せることが多い。マウンドにいるだけでチームの空気を変えられる男、涌井秀章。彼はやはりエースと呼ぶに相応しい投手だと思う。
さて、今夜からは中村剛也選手の離脱によりオーダーを大きくいじって来た。しかしながら筆者はどうにも納得が行かない。4番ブラウン選手は分かる。打率こそ低いものの、勝負強さがある。チャンスで打席に立てば、何かやってくれそうな雰囲気を持っている。そしてこの3連戦までは婚約者が来日中とあって、波に乗っていける要素は十分はらんでいる。だが5番にG.G.佐藤選手を起用したことには不満の方が大きい。
G.G.佐藤選手が好調であれば何も文句はない。また、ヒットが出ていなかったとしても、凡退の内容が良ければ5番での起用にも納得は行く。しかし今のG.G.佐藤選手は、どう見ても打てる雰囲気が感じられない。2・3打席目の三振はいずれも中途半端なスウィングで三振をしているし、4打席目のショートゴロもバッテリーによって完全に打たされてしまっている。そしてファールに関しても良いファールがない。例えば引っ張りに行っているのに一塁側にファールが飛んだりするということは、タイミングがまったく取れていないということを意味する。
なぜG.G.佐藤選手は今季打てていないのか?その原因の1つには、ボールの外側しか叩いていないことにある。ボールの外側を打ちに行ってしまうと、バットのエネルギーがボールに伝わりにくいし、根本的に考えてもタイミングがずれる確率が高くなる。ヒットを打つためには基本としては、ボールの内側、つまり自分の方を向いている半分側を叩く必要がある。G.G.佐藤選手は非常に頑固で、積極的にコーチのアドバイスを聞く選手ではない。デーブ大久保コーチにしても、G.G.佐藤選手からは一定の距離を置いていたほどだ。そのような性格もあり、一度スランプになるとなかなか上がって来れない。これだけ不調が続くG.G.佐藤選手をあえて5番に起用したということは、昨年の好例があるためだろう。「渡辺監督が求めるバッティングを心掛けた」という去年の終盤のバッティングは、繋ぎ役にも徹せられる見事な活躍だった。このようなこともあり首脳陣は、G.G.佐藤選手には責任を与えてあげれば蘇るという判断、そして期待から、不調であるにも関わらず5番に座らせたのだろう。
実はG.G.佐藤選手はこれまで、1年間フルで戦い抜いた実績がない。にも関わらず、この成績で5番に座らせて心配なのは、チームの士気が下がらないかということだ。相手バッテリーも今夜のG.G.佐藤選手のバッティングを見たなら、明日以降はもっとG.G.佐藤選手を舐めてかかってくるだろう。つまりランナーを2人溜めてブラウン選手を迎えたら、ブラウン選手を歩かせて次のG.G.佐藤選手でアウトを取ろうと考えてくるはずだ。となると4番の得点力は低下し、チーム全体の得点力もそれに比例して落ちてしまう。そうなった時、G.G.佐藤選手がさらに落ち込まないかも非常に心配だ。
4番ブラウン選手までは納得が行くが、5番は普通に考えたなら高山選手だったのではないだろうか。もちろん交流戦終盤で若干腰を痛めていたということも加味されるが、それにしても今のG.G.佐藤選手と比べたならば、高山選手の方がはるかに得点力は高いと言える。今夜の試合は勝ったから良いようなものの、打線自体はほとんど機能しなかった。
恐らく当分は今夜のクリーンアップトリオで挑むのだろうが、しかし心配は募るばかりだ。筆者としては坂田選手辺りを1軍の下位打線で試してもらいたいという気もする。今は現有戦力で切り抜けるというよりは、必要なのはカンフル剤だと思うからだ。ファームで威勢の良いバッティングをしている選手は積極的に上で起用し、どんどん1軍に刺激を与えてもらいたいと思う。今日トレードが発表された米野捕手にもそういう存在になってもらいたいと期待している。ただし代打要員としてしか起用しないのであれば、それは1軍に上げるべきではない。ファームの好調選手を1軍に上げるのであれば、しっかりと起用し続けることを前提に上げてもらいたいと思う。
さて、明日はここ数試合調子を落としている帆足投手が先発をする。涌井投手が勝った後とあって、幾分楽な気持ちで投げられると思う。あまり気負うことなく、まずは自分のピッチングを心掛けて頑張ってもらいたい!


2010年06月18日 21:20 Tweet


