
2010/04/03 日本ハムvs西武 2回戦

| 2:36 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E | |
| 埼玉西武 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 6 | 0 | |
| 日本ハム | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | × | 2 | 5 | 1 |
北海道日本ハムvs埼玉西武2回戦(札幌ドーム:30,225人)
埼玉西武ライオンズ 1勝1敗0分
継投:●許銘傑~星野智樹~山本淳
敗戦投手:許銘傑 1敗 2.45
【ゲームレビュー】
筆者はこの試合の先発を、順当に帆足和幸投手をダルビッシュ投手にぶつけていくと読んでいた。しかし渡辺監督が選んだのは昨年の終盤以降素晴らしい安定感を見せた許銘傑投手だった。実は許投手、ファームでは若干不安定なピッチングを見せていた。そういうこともあり筆者はこの3連戦を、涌井投手~帆足投手~野上投手と読んだ。
渡辺監督の今回の投手起用を見ると今季、渡辺監督がどれだけ“勝利”にこだわっているのかがよく分かる。これまでの渡辺監督の選手起用と言えば、やはり伸び伸び野球が象徴的だった。著書にも書いているように、「叱らないから選手は伸びる」という方針を貫いて来た。だが監督3年目を迎えた今季は、春季キャンプから渡辺監督の目つきが違った。1~2年目に見せていたような穏やかさはもちろん失っていないものの、しかしそれ以上に選手に送る厳しい視線が目立っていた。
さて、先発をした許投手だが、結果から言えば十分に責任を果たしたと言える。だが決してベストピッチとは言えなかった。もし日本ハム打線が好調であれば、4~5点取られていてもおかしくないほど、明らかにコントロールにばらつきがあった。許投手のような技巧派投手は、コントロールが生命線となる。そのため1つのコントロールミスが大量失点に繋がるケースもあるため、次回の登板ではもう少し細やかなピッチングをしてくれればと期待したい。
ラッキーな場面も多々あった。例えば投げたボールが逆球になると、ほとんどストライクのコールはしてもらえない。例えストライクゾーンにボールが行っていたとしても、ボールとコールされることがほとんどだ。だがこの試合に関しては、逆球をストライクと言ってもらえた場面があり、この幸運で切り抜けられたというところが大きかった。
次回の登板でもっと右打者の内角にシュートを投げ切ることができれば、もっと楽にピッチングを組み立てられるだろう。許投手の持ち味はなんと言っても切れ味抜群のシュートだ。このシュートをもっと効果的に使うことができれば、右打者に対してはもっとボールゾーン寄りで勝負ができるようになり、もっと簡単に打者を打ち取れるようになる。まだまだ昨年後半ほどのピッチングには至っていないが、近い内にまた調子を上げてきてくれることを期待したいと思う。
そして打線はと言えば、ダルビッシュ投手から1点を奪うのがやっとだった。やはり好投手から点を取る難しさは並大抵ではない。まずボールのスピードが絶対的に速いため、直球と変化球の見極めが非常に難しい。バッターからすればコンタクトの寸前にならなければ、ダルビッシュ投手のストレート、カッター、ツーシームを見極めることはできないだろう。
ただしダルビッシュ投手の弱点を1つ挙げるとすれば、それはボールに対する理想をしっかりと持っていることだ。これを打者がしっかりと理解して打席に立てば、ダルビッシュ投手の多彩な変化球をある程度絞ることは可能だ。
例えばカウントとコースを組み合わせて分類していくことで、カッターを投げてきやすい時、ツーシームを投げてきやすい時、スライダーを投げてきやすい時というのを50%以上の確率で絞ることが可能になる。こうして見て行った時、50%の確率でツーシームが来ると絞れれば、残りの50%に入ってくる球種はカウントによっては無視できるし、追い込まれていればファールで逃げることで、再度球種を絞っていくこともできる。
好投手を打ち崩すためには、このような細やかな対策を打撃コーチがしっかりと練る必要がある。ダルビッシュ投手を簡単に打ち崩せないのは仕方がない。しかしだからと言って優勝するためには、常にダルビッシュ投手に勝ちを献上するわけにも行かない。だからこそ必要なのは打撃コーチのピンポイントアドバイスなのだ。アドバイスはアバウトではいけない。特に打席に入る前のアドバイスはピンポイントである必要がある。ベンチと選手のこの連携をしっかり取ることができれば、好調時のダルビッシュ投手を打ち崩すことも可能となるはずだ。
まだまだライオンズは波には乗れていない。今後波に乗っていくためにも、打撃コーチがその波を生み出さなければならない。波がなければ選手も波に乗ることはできないからだ。昨年は打撃コーチで勝てた試合はほとんどなかったため、今季はせめて波を生み出すだけの活躍を、森・黒田両コーチには期待したいと思う。


2010年04月06日 06:06 Tweet


