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2010/04/01 西武vsソフトバンク3回戦


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3:18
ソフトバンク 11 14
埼玉西武

埼玉西武vs福岡ソフトバンク3回戦(西武ドーム:14,797人)
埼玉西武ライオンズ 2勝1敗0分

継投:西口文也~長田秀一郎~土肥義弘~野上亮磨
敗戦投手:西口文也 1敗 18.00

ホームラン:G.G.佐藤(3試合連発3号ソロ)、中島裕之(2号ソロ)
盗塁:片岡易之(2)

【ダイジェスト】


【ゲームレビュー】
3連勝のかかった今夜の試合、先発したのは大ベテラン西口文也投手だった。だがその結果は散々な内容に終わってしまった。初登板を白星、そして3連勝で飾りたいところではあったが、3回を投げて6安打6失点という内容だった。

結果だけに目をやると「今年もダメかぁ」と思ってしまうような数字ではあるが、しかし初回の西口投手は素晴らしかった。ストレートに切れがあり、近年ではよほど調子が良くなければ取れない、ストレートでの空振りを取れていたほどだった。ストレート、スライダー2種類、シュートと、初回の西口投手は結果だけを見るととても信じられないが、素晴らしい立ち上がりだった。ボール自体は少々高めだったのだが、スピード以上に切れのあるボールを投げ込んでいた。「危なげない」とは、まさに今夜の初回の西口投手のようなピッチングのことだと思う。

だが2~3回は、初回の面影もなく打ち込まれてしまった。なぜあれほど良い立ち上がりをしながら、こうも簡単に打ち込まれてしまったのだろうか?その理由のすべてが1回の裏の攻撃にあった。

意外と感じる方も多いかもしれないが、西口投手は感情を露に投げるタイプの投手だ。そのため良くも悪くも試合の流れにピッチングが左右されてしまう。「もう1点も与えられない場面」ではそれを意気に感じ熱投を繰り広げるのだが、逆に「3~4点取られても逆転されない」ような場面では、大量点を奪われがちになる。そして味方の攻撃内容によっても、西口投手はピッチングを左右されることがある。今夜がまさにその典型だった。

初回、1アウト3塁・1塁で中村剛也選手を迎えた場面、1ストライクからの2球目に1塁ランナーの中島裕之選手を走らせた。この1プレーが西口投手を狂わせてしまった。この場面は走らせるべきではなかった。渡辺監督のサインだったのか、中島選手の単独スチールだったのかは分からないが、しかしこの場面に限ってはセーフになろうが、アウトになろうが中島選手を走らせるべきではなかった。

まず3・1塁と3・2塁では、ヒットゾーンの広さがまるで違ってしまう。打席に立っているのはここまで不振を極めている中村選手だ。早くヒットを打たせてあげるためにも、また、楽に打たせてあげるためにも、ここはヒットゾーンの広がる3・1塁をキープしておくべきだった。1アウト3・1塁という場面であれば、ダブルプレーさえなければ内野ゴロでも1点入るし、もちろん外野フライでも1点入る。つまり最悪ヒットを打てなかったとしても、打点を稼ぐことができる場面だった。

しかし完全に盗塁を警戒されていた中島選手が盗塁死してしまったことで、場面は2アウト3塁になってしまい、ヒットを打たなければ点が入らないという状況に、中村選手を追い込んでしまった。結果、ライナーに近いライトフライに終わり無得点。フォアボール2つでもらったチャンスを、ライオンズは見す見す逃してしまった。先頭バッターへのフォアボール、盗塁からの送りバントで1アウト3塁、そしてもう1つフォアボールをもらっての1アウト3・1塁というチャンス。この場面は絶対に1点は取らなければならないところだった。当然西口投手も先取点を大いに期待していたはずだ。

西口投手は大投手だ。これくらいのことでガッカリするような投手ではない。だが逆の現象が起ってしまった。点を取れる場面で取れなかったために「俺が頑張らなければ!」と気合いが入り過ぎてしまったのだ。この気合いが裏目に出てしまい、球速は上がったのだがボールに切れがなくなってしまった。シュートをかけていないのにボールがシュート回転するようになり、そのボールが真ん中に入ってしまい、連打を浴びる結果となってしまった。シュート回転するストレートは一概に悪いとは言えないが、しかしコントロールを間違うと、ボールはバットのスウィートスポットに吸い込まれていってします。

プロ野球選手なのだから甘えは無用、そう考えるファンの方も多いとは思う。だがプロ野球選手と言えど、やはり人間なのだ。感情や気分の浮き沈みで成績が左右することもある。初回のこの場面に関しては、打てていない中村選手には楽に打たせてあげなければならず、近年勝てていない西口投手にも楽に投げさせてあげなければならなかった。ベンチワークでここまで考えが及んでいれば、いくら30盗塁を目指しているとはいえ、この場面で中島選手を走らせるようなことはさせなかっただろう。

試合後、潮崎コーチは「西口文也という名前ではもう打者を抑えられないところまで来ている」とコメントしていた。これは実に重みのある言葉だったと思う。なぜなら、潮崎コーチ自身がそれを経験しているからだ。潮崎コーチの晩年も、潮崎哲也という名前ではもう打者を抑えられないところにあった。同じ経験をしているからこそ、潮崎コーチにはここで何か良いアドバイスを送ってもらいたいと思う。

西口投手は誰よりも意気に感じて投げるタイプの投手だ。だからこそここで突き放すようなことをしてはいけないと思う。「お前で勝てなきゃ優勝はできない!」くらいのことを本気で伝えてあげれば、西口投手は必ず復活するはずだ。ボールそのものは決して死んではいない。それは初回のピッチングを見れば明らかだ。だからこそ、いま西口投手に必要なのは心に火をつけるようなコーチングなのだ。潮崎コーチでもいい。渡辺監督でもいい。もう一度西口投手の心に火を点してあげて欲しいと思う。

【4月2日の予告先発投手:涌井秀章投手

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2010年04月02日 00:50 


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