
中村剛也選手、2008年に続き顔面を骨折

渡辺監督の言う通り、本当におはらいが必要なのかもしれない。中村剛也選手が3月3日に行われたホークスとのオープン戦、6回の打席で自打球を顔に当て、右目眼窩底を骨折した。眼窩(がんか)とは頭蓋骨における眼球を収めるためのくぼみのことで、中村選手は右目側のこのくぼみの下部を骨折してしまった。今のところ骨折と腫れだけでそれ以上の症状は出ていないようだが、今後万が一目の奥に痛みを感じるようになればオペ(手術)も必要になってくると、佐々木チーフトレーナーは話している。
だが当の中村選手本人はそれほど深刻ではない。「前より痛くはない。本当に折れているんですか?・・・おなかがすいた」と話しているほどだ。このコメントを聞く限りでは開幕に影響することはないのかな、とも思ってしまうが、骨折個所が個所なだけに、油断することはできないだろう。
プロ野球という世界で何年も生きている選手であっても、顔面を骨折する選手は非常に稀だ。それが中村選手の場合、2008年に続き2度目となる。しかも先月25日にはブラウン選手のバットが顔面に直撃し、鼻を打撲している。ここまで顔面渦が続くと、渡辺監督の「おはらいが必要」という言葉にも重みを感じてしまう。
2008年に頬骨を骨折した時はデッドボールだった。左頬(きょう)骨の骨折で、この時は特種シールドを装着したヘルメットを被り、2日後から試合に強行出場していた。だがこの時はボールが見づらいということで、すぐに普通のヘルメットに被り替えていた。そして骨折した4日後には、もうホームランを打っていた。
2008年のデッドボールにしろ、昨日の自打球にしろ、すべては内角攻めが原因となっている。これだけ執拗に内角攻めされるということは、それだけマークされているということで、つまりは大打者の証と言えるだろう。だが怪我をしてしまっては元も子もない。今回の自打球にしても、もしあと1cm上部にぶつかっていたら失明の恐れもあった。
インコースを得意とする選手は少ない。ライオンズでは後藤武敏選手とG.G.佐藤選手くらいだろう。中村選手もインコースは得意とはしていないのだが、インコースであってもベルト付近に来たボールは良く打っている。筆者は昨日の自打球は映像ではまだ確認していないのだが、オープン戦であえて苦手なインコースを打ちに行ったということは、ひょっとしたらベルト付近のボールだったのかもしれない。そしてそのボールが予想よりもボール1つ分高かったためにファールチップとなり、それが自打球となったのかもしれない。
とにかく開幕を前にした4番の離脱は、V奪回を目指すチームにとっては計り知れないダメージとなる。そうならないためにも患部がこれ以上腫れることなく、1日でも早く快方に向かうことを祈りたいと思う。
2008年もそうだったが、顔面の骨折は中村選手にとっては大きなストレスになるだろう。口を上手く動かせなくなるため、消化の良い柔らかいものしか食べられなくなる。「おかわり」が座右の銘の中村選手だけに家族の温かいサポートのもと、1日でも早く回復し、また美味しいものをたくさん食べられるようになってもらいたいと思う。


2010年03月04日 07:00 Tweet


