
2010/03/28 楽天vs西武 2回戦

| 2:59 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | R | H | E | |
| 埼玉西武 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 5 | 0 | |
| 東北楽天 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1× | 2 | 7 | 0 |
東北楽天vs埼玉西武2回戦(Kスタ宮城:18,075人)
埼玉西武ライオンズ 1勝1敗0分
継投:帆足和幸~星野智樹~H藤田太陽~●シコースキー
敗戦投手:シコースキー 1敗2S 3.86
【ゲームレビュー】
先発したのはサウスポーエースの帆足和幸投手だった。帆足投手は尊敬する工藤公康投手が加入して以来、本当によく頑張っていると思うし、入団以来最も充実して迎えられた開幕だったとも思う。その帆足投手、前回の登板に引き続き、この試合でも素晴らしいピッチングを披露してくれた。
8回にヒットとデッドボールで満塁のピンチを背負ったところで降板となり、この投手交代の遅れを渡辺監督は悔いていた。しかし悔いる必要はないと思う。この試合のような投球を見せられれば、監督としては簡単に投手交代を行うことはできない。ましてや帆足投手は実績十分のサウスポーエースだ。そのプライドを傷つけないためにもこの場面での続投は、筆者は正しい判断だったと思う。だがそれよりもむしろ、満塁になった場面で代えてしまったことの方が、筆者としては残念だった。打たれた抑えたは結果論でしかない。それならば一度託したマウンドを、この場面では最後まで帆足投手に預けてしまってもよかったと思う。
この試合で帆足投手が素晴らしかったのは、何と言ってもアウトロウへのコントロールだ。ここへのコントロールを間違わなかったからこそ、8回途中までを1失点に抑えることができた。そしてアウトの半分以上を内野ゴロで仕留めており、これはまさにグラウンドボーラーとしての真骨頂だ。このピッチングを崩すことがなければ、多少調子が悪かったとしても試合を壊すようなピッチングにはならないだろう。
ピッチャーが最も多く取り組む練習は、プロ・アマ問わずアウトロウへの制球だ。ブルペンでも右打者への外角低め、左打者への外角低めを徹底して練習していく。少なくとも練習全投球の半分以上は、アウトロウへの制球に徹しているはずだ。アウトロウへの制球は、ピッチャーにとってはそれほど重要なものとなる。
なぜアウトロウが大切かと言うと、それは意外と単純なことで、バッターの目から最も遠いストライクゾーンだからだ。そしてこのアウトロウは、インハイと対で使われることが多い。例えばインハイを見せられたあとのアウトロウは、バッターからすると普通以上に遠く感じる。逆にアウトロウを見せられたあとのインハイは、恐怖感を覚えるほど近く感じてしまう。ピッチャーはそれを知った上でアウトロウへの精度を高め、キャッチャーはそれを知った上で巧みなインサイドワークを行う(インサイドのボールゾーンを巧く使わなければ、アウトロウの威力はアップしない)
帆足投手はそのアウトロウへ3つの球種を巧く投げ分けている。ストレート、スライダー、そして通称ビッキーと呼ばれるパームボールだ。帆足投手にはこの3球種をしっかりアウトロウへ投げ切る制球力が備わっている。だからこそ肩に不安がなければ毎年のように防御率争いに加わることができる。バッターからすれば、3種類もの球種をアウトロウにきっちり投げ分けられたら、ほとんど手も足も出ないだろう。しかもハートの強い帆足投手は内角にもしっかりとボールを投げ込んでくる。
2試合連続好投をしながらも打線の援護に恵まれずに未だ未勝利ではあるが、このピッチングを続けることができれば、今シーズンは確実に2ケタ勝利を目指すことができるだろう。この試合の帆足投手のピッチングは、そんなことを予感させるほど素晴らしい内容だった。


2010年03月31日 12:43 Tweet


