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2010/03/22 西武vsロッテ 3回戦


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3:18
千葉ロッテ 13 16
埼玉西武

埼玉西武vs千葉ロッテ 3回戦(西武ドーム:28,448人)
埼玉西武ライオンズ 1勝2敗0分

継投:岸孝之野上亮磨~長田秀一郎~土肥義弘~山本淳
敗戦投手:岸孝之 1敗 15.00

【ダイジェスト】


【ゲームレビュー】
開幕3試合目、大きな期待を背負いマウンドに登った岸孝之投手だったが、結果としては3回ノックアウトという無残な内容になってしまった。3回を投げて6安打5失点という数字だけを見ると、そこに昨年の13勝投手の面影は感じられない。だが筆者は確信した上で言わせてもらう。この試合の岸投手の投球は、非常に素晴らしかった。もし相手が千葉ロッテではなく、セ・リーグと対戦する交流戦であったなら、この試合の岸投手の投球であれば3失点完投を目指せたはずだ。完投までは行かなくても、QSという先発として最低限の仕事は果たせたはずだった。では、なぜこの試合の岸投手は打ち込まれてしまったのだろうか?

まず1点目は、細川亨捕手の怠慢だと言える。筆者は、細川捕手のことを非常に高く評価している。リード面においても、守備においても。だがこの試合の細川捕手に関しては、開幕1・2戦目でしっかりと投手を引っ張ったという自負もあり、驕りが出てしまった。銀仁朗捕手というライバルの離脱も影響したと思うが、完全に油断が感じられた。その証拠に細川捕手は試合前、このようなコメントを残している。「岸に関しては緩急を使っていつも通りリードします」。この試合の岸投手の打たれた理由の半分は、この言葉にあったと筆者は考えている。プロ野球という世界は、いつも通りにやって勝ち続けられるほど甘い世界ではない。

打たれた理由はもう1つある。それは打撃コーチだ。今日の岸投手はロッテ打線に敗れたのではない。完全に金森栄治コーチに敗れたと言っていいだろう。千葉ロッテの金森打撃コーチは、緻密な分析・打撃理論に定評があり、金森コーチを師事する選手も非常に多い。オリックスのカブレラ選手などもその1人だ。この試合は、まさにその金森コーチに敗れたと言っても過言ではない。

岸・細川バッテリーは、金森コーチによって完全に丸裸にされていた。筆者の考えで言わせてもらえれば、チームの打撃力をアップさせるためにまずコーチが考えるべきことは、2ストライクと追い込まれたあとのバッティングだ。バッターは2ストライクと追い込まれてしまうと、ほとんどヒットを打つことはできない。あのイチロー選手であっても2ストライク後の打率は1割台にまで落ち込む。金森コーチは、岸・細川バッテリーの2ストライク後の傾向を完全に洗い出していた。そして恐らく、去年のデータよりも岸投手の1~2年目のデータがより重要視されていたように感じる。その根拠は、昨年はほとんどの試合で銀仁朗捕手がマスクを被っていたためだ。

しかも、ただ2ストライク後の傾向が分析されていただけではない。バッターごとに細かく分析されていたようだ。その証拠に、2回の段階で岸投手にすでに迷いと恐れが生じていた。主に2ストライク後に狙われたのは宝刀カーブとチェンジアップだった。だがどちらのボールを選んでもバッターにはしっかり対応されてしまい、まったく泳がすことができなかった。すると岸投手はどんどん変化球が投げにくくなり、ついには細川捕手のサインに首を振ってストレートを多投するようになってしまった。この瞬間こそが金森コーチの狙いだったのだろう。バッターはあとはストレートに的を絞れば良いだけになる。そしてそれを肌で感じたために、渡辺監督は早急にバッテリーごと入れ替えるという苦肉の策を取らざるを得なくなってしまった。

この試合で岸投手が打たれ場面で、完全に岸投手の責任と言えるのは福浦選手に打たれたホームランだけだろう。このボールに関してはチェンジアップが落ちず、高めに行ってしまう失投だった。これに関しては岸投手の油断だ。以前の記事でも書いたことだが、岸投手はたまに油断をしてしまうことがある。この福浦選手の打席に関しても、2ストライクと追い込み完全に安心してしまっていた。恐らく岸投手の頭の中には「福浦さんにホームランはない」という考えがあったのだろう。3イニングという短い投球ではあったが、この試合の岸投手については福浦選手のこの1球を除けば、素晴らしいボールを投げていたと思う。次回以降の登板も、今日のようなボールを投げてくれれば問題はないだろう。

ちなみに大松選手に打たれた2本のヒット、これに関しては完全に岸投手の敗北だった。岸投手は良いボールを投げたのだが、それ以上に大松選手が上手かった。だからこの2本のヒットに関しては、バッターを褒めるしかない。

さて、今日は千葉ロッテの金森コーチの話ばかりをしてしまったが、しかしコーチの差は決して小さくはない。金森コーチや、デーブ大久保コーチが行っている緻密な分析と選手への徹底したアナウンスを、ライオンズ1軍コーチの森・黒田打撃コーチはまったく行えていない。いや、実際は2人なりにやってはいるのだろうが、それが昨年からまったく結果に結びついていない。特にブラウン選手G.G.佐藤選手の計5三振にはまるで策がなく、バッテリーの希望通りに空振りをし、バッテリーの希望通りにストライクを見逃していた。これだけ策のないコーチ2人をなぜ1軍で使い続けるのか、筆者には不思議で仕方がない。1軍は、コーチを育てるための場ではないはずだ。

これだけコーチの能力に差が出てしまうと、シーズンのかなり早い時期でのデーブ大久保コーチの1軍復帰も可能性としては高いだろう。もしクリーンアップがこのまま低空飛行で4月を終えるようなことがあれば、ゴールデンウィーク前に1・2軍の打撃コーチの入れ替えもあるかもしれない。そしてもしそうなったらデーブコーチだけではなく、2軍守備走塁担当の熊澤コーチも打撃担当として1軍に戻してもらいたいと思う。やはりデーブ・熊澤コンビが1軍の打撃陣を引っ張るのがベストだと筆者は考える。

さて、岸投手はと言えば次回の登板は恐らく3月30日になるはずだ。この試合の結果を引きずることなく、30日はこの試合と同じようなピッチングをしてもらいたいと思う。そうすれば今度こそは、細川捕手が勝てるリードで引っ張って行ってくれるはずだ。簡単に打ち込まれてしまったことで心配されている岸ファンは多いと思うが、筆者としては心配無用と太鼓判を押したいと思う。それほど岸投手のボールは全体的に良かった。だがそれ以上に、金森コーチが上を行っていたというだけだ。次回岸投手が千葉ロッテ戦に登板すれば、必ずリベンジを果たしてくれるはずだ。期待しよう!

【3月27日の先発予想:涌井秀章投手

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2010年03月24日 05:52 


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