2010/03/31 西武vsソフトバンク2回戦
| 2:59 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E | |
| ソフトバンク | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 3 | 7 | 2 | |
| 埼玉西武 | 1 | 0 | 0 | 5 | 0 | 1 | 0 | 2 | × | 9 | 8 | 0 |
埼玉西武vs福岡ソフトバンク2回戦(西武ドーム:13,782人)
埼玉西武ライオンズ 2勝0敗0分
継投:○石井一久~山本淳
勝利投手:石井一久 1勝 3.38
ホームラン:片岡易之(1号ソロ)、G.G.佐藤(2号2ラン)
盗塁:中島裕之(2)
【ダイジェスト】
【ヒーローインタビュー】
【勝利監督インタビュー】
【ゲームレビュー】
今季パ・セ合わせても初となる、片岡易之選手の先頭打者ホームランで幕開けたこの試合、先発マウンドを任されたのはベテラン石井一久投手だった。
昨日の試合では岸投手と細川捕手がらしからぬ配球で勝ち星を挙げたと書いたが、今日は一久投手がらしからぬピッチングでチームを勝利へと導いた。まず驚いたのは、8回までしっかりと投げ抜いたということだった。大ベテランの先発だけあって、とりあえずのQSと考えていた筆者だったが、6回を大きく上回り、8回のマウンドに登った一久投手の姿に、少なからずの驚きを感じてしまった。
そして今夜の8イニングの力投を可能にしたのは、一久投手のモデルチェンジだった。今年の一久投手のピッチングは、去年までとは大きく変わっていた。このモデルチェンジに、一久投手が今季にかける意気込みがひしひしと感じられる。
具体的に何が変わったかと言うと、去年までなら間違いなく三振を奪りに行っていた場面で、今夜はダブルプレーを狙いに行っていた。これを変化と言って良いのか、進化と呼ぶべきなのかは今夜だけではまだ分からない。ただハッキリと変わったのは、勝負球のコースだ。昨年までは、勝負どころでは多くの場面で右打席側に沈むスライダーやストレートを用いていた。このボールが奪三振率の高さを象徴していたのだが、今夜の一久投手は違った。このボールを投げるべく場面で今夜投げたのは、左打席側で小さく変化するボールだった。空振りは奪りにくいが、内野ゴロを打たせやすいボールだ。
5回と8回はいずれも先頭打者を出塁させてしまったが、この配球により2つのダブルプレーを完成させ、ピンチに陥る前にランナーを掃除してしまった。豪腕・剛球というイメージの強い一久投手からは、まるで想像しがたい軟投だった。だがこのモデルチェンジにより、球数を大幅に減らせるようになった。今夜も8回までで116球しか投げていない。もし8回を終えた時点で110球という球数だったなら、ひょっとしたら9回のマウンドにも登っていたかもしれない。
今年の石井一久投手は、例年以上に期待を持てるかもしれない!
さて、打つ方ではいよいよ中島裕之選手が目を覚ました。4回に3打点を挙げたタイムリー2ベースヒットは見事だった。巽投手のスライダーを何とかカットし続け、ストレートを投げざるを得ない状況まで追い込み、そのストレート(ナチュラルシュート)を狙ってのタイムリーヒット。しかもこのストレートも低めに決まる良いボールだった。あのバッティングをされたら、誰もピッチャーを責めることはできない。ただ一言、中島選手に「お見事」と言うしかない。
そして今夜はもう1人ヒーローがいる。浅村選手だ。8回に代打で登場すると、見事なまでのレフト線へのタイムリー2ベースヒットを放った。内角の、決して簡単なボールではなかったと思うが、上手く前脚を開き、ジャストミートさせていった。実は筆者は、浅村選手の打席をちゃんと見たのは今夜が初めてだったのだが、ここまでレベルの高い選手だとは思っていなかった。とにかくバットの使い方が非常に柔らかく、左右にバットを抜いていく技術が非常に高い。これは練習してもなかなかできることではなく、恐らく天性のなせる業なのだろう。浅村選手にとってはこれがプロ初ヒット、初打点、初得点ということになった。今夜の打席は、恐らく一生忘れられない思い出となるだろう。これからも浅村選手の活躍に期待したいと思う。ぜひ若さ溢れるプレーで、一年間ファームに落ちることなく頑張って欲しいと思う。
【明日の予告先発投手:西口文也投手】
2010年03月31日 21:46
2010年4月の日程表
| 2010年4月の日程表 | ||||||
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
| 1 ソフトバンク戦 ● 5-11 |
2 日本ハム戦 ○ 4-6 |
3 日本ハム戦 ● 2-1 |
4 日本ハム戦 ○ 0-4 |
|||
| 5 | 6 オリックス戦 ○ 3-0 |
7 オリックス戦 ○ 9-2 |
8 オリックス戦 ● 4-5 |
9 ロッテ戦 ● 8-3 |
10 ロッテ戦 ○ 5-8 |
11 ロッテ戦 ● 11-0 |
| 12 | 13 楽天戦 ○ 5-3 |
14 楽天戦 ○ 6-5 |
15 楽天戦 ○ 7-3 |
16 日本ハム戦 ○ 7-3 |
17 日本ハム戦 ● 8-5 |
18 日本ハム戦 ○ 3-0 |
| 19 | 20 ソフトバンク戦 ○ 2-8 |
21 ソフトバンク戦 ● 7-1 |
22 ソフトバンク戦 ○ 6-11 |
23 オリックス戦 ● 6-0 |
24 オリックス戦 ○4-6 |
25 オリックス戦 ○ 1-3 |
| 26 | 27 ロッテ戦 ○ 2-1 |
28 ロッテ戦 ○ 3-1 |
29 ロッテ戦 ● 5-10 |
30 日本ハム戦 |
||
| ホーム・デーゲーム | ホーム・ナイトゲーム | ロード |
2010年03月31日 13:14
2010/03/28 楽天vs西武 2回戦
| 2:59 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | R | H | E | |
| 埼玉西武 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 5 | 0 | |
| 東北楽天 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1× | 2 | 7 | 0 |
東北楽天vs埼玉西武2回戦(Kスタ宮城:18,075人)
埼玉西武ライオンズ 1勝1敗0分
継投:帆足和幸~星野智樹~H藤田太陽~●シコースキー
敗戦投手:シコースキー 1敗2S 3.86
【ゲームレビュー】
先発したのはサウスポーエースの帆足和幸投手だった。帆足投手は尊敬する工藤公康投手が加入して以来、本当によく頑張っていると思うし、入団以来最も充実して迎えられた開幕だったとも思う。その帆足投手、前回の登板に引き続き、この試合でも素晴らしいピッチングを披露してくれた。
8回にヒットとデッドボールで満塁のピンチを背負ったところで降板となり、この投手交代の遅れを渡辺監督は悔いていた。しかし悔いる必要はないと思う。この試合のような投球を見せられれば、監督としては簡単に投手交代を行うことはできない。ましてや帆足投手は実績十分のサウスポーエースだ。そのプライドを傷つけないためにもこの場面での続投は、筆者は正しい判断だったと思う。だがそれよりもむしろ、満塁になった場面で代えてしまったことの方が、筆者としては残念だった。打たれた抑えたは結果論でしかない。それならば一度託したマウンドを、この場面では最後まで帆足投手に預けてしまってもよかったと思う。
この試合で帆足投手が素晴らしかったのは、何と言ってもアウトロウへのコントロールだ。ここへのコントロールを間違わなかったからこそ、8回途中までを1失点に抑えることができた。そしてアウトの半分以上を内野ゴロで仕留めており、これはまさにグラウンドボーラーとしての真骨頂だ。このピッチングを崩すことがなければ、多少調子が悪かったとしても試合を壊すようなピッチングにはならないだろう。
ピッチャーが最も多く取り組む練習は、プロ・アマ問わずアウトロウへの制球だ。ブルペンでも右打者への外角低め、左打者への外角低めを徹底して練習していく。少なくとも練習全投球の半分以上は、アウトロウへの制球に徹しているはずだ。アウトロウへの制球は、ピッチャーにとってはそれほど重要なものとなる。
なぜアウトロウが大切かと言うと、それは意外と単純なことで、バッターの目から最も遠いストライクゾーンだからだ。そしてこのアウトロウは、インハイと対で使われることが多い。例えばインハイを見せられたあとのアウトロウは、バッターからすると普通以上に遠く感じる。逆にアウトロウを見せられたあとのインハイは、恐怖感を覚えるほど近く感じてしまう。ピッチャーはそれを知った上でアウトロウへの精度を高め、キャッチャーはそれを知った上で巧みなインサイドワークを行う(インサイドのボールゾーンを巧く使わなければ、アウトロウの威力はアップしない)
帆足投手はそのアウトロウへ3つの球種を巧く投げ分けている。ストレート、スライダー、そして通称ビッキーと呼ばれるパームボールだ。帆足投手にはこの3球種をしっかりアウトロウへ投げ切る制球力が備わっている。だからこそ肩に不安がなければ毎年のように防御率争いに加わることができる。バッターからすれば、3種類もの球種をアウトロウにきっちり投げ分けられたら、ほとんど手も足も出ないだろう。しかもハートの強い帆足投手は内角にもしっかりとボールを投げ込んでくる。
2試合連続好投をしながらも打線の援護に恵まれずに未だ未勝利ではあるが、このピッチングを続けることができれば、今シーズンは確実に2ケタ勝利を目指すことができるだろう。この試合の帆足投手のピッチングは、そんなことを予感させるほど素晴らしい内容だった。
2010年03月31日 12:43
2010/03/30 西武vsソフトバンク 1回戦
| 3:20 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E | |
| ソフトバンク | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 2 | 2 | 2 | |
| 埼玉西武 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 3 | 6 | 0 |
埼玉西武vs福岡ソフトバンク1回戦(西武ドーム:15,140人)
埼玉西武ライオンズ 1勝0敗0分
継投:○岸孝之投手~H星野智樹~H藤田太陽~Sシコースキー
勝利投手:岸孝之投手 1勝1敗 6.30
セーブ:シコースキー 1敗3S 2.70
ホームラン:G.G.佐藤(1号ソロ)
盗塁:栗山巧(1)、片岡易之(1)、中島裕之(1)
【ダイジェスト】
【ヒーローインタビュー】
【勝利監督インタビュー】
【ゲームレビュー】
前回の登板ではらしからぬピッチングをしてしまった岸孝之投手だったが、今夜は違った。岸投手のピッチングは入団以来ほとんどすべて見てきたが、今夜はその中でも一番のピッチングだったと思う。それくらい今夜の岸投手のストレートには威力があった。
前回の登板で岸投手が打たれてしまった原因は、岸投手自身ではなく細川捕手にあった。完全に「いつものリード」をしてしまい、ロッテ打線に完全に狙い球を絞られてしまっての結果だった。しかし今夜のリードは素晴らしかった。良い意味で岸投手らしくなかったし、細川捕手らしくない配球だった。今夜の配球にはホークス打線もかなり戸惑ったはずだ。
まず前半戦は、カーブをほとんど投げなかった。1~2回だけを見ても、確か1球しかカーブは投げていない。いつもの岸投手であれば「ここはカーブだな」と思ってしまうようなカウントで、今夜はストレートを投げていた。そして時には岸投手自身が首を振ってストレートを投げる場面も見受けられた。岸投手自身、今夜のストレートにはそれほどの自信があったのだろう。
筆者が春季キャンプ中の岸投手のボールを見た限りでは、ストレートが去年までとはまるで違うボールになっていた。正確に数えたわけではないが、恐らくリリースからキャッチャーミットまでの距離間で、バックスピンは5回転以上増えているのではないだろうか。残念ながら筆者の再生環境ではスピンの数は確認できないのだが、ボールを見る限りではスピンは間違いなくその回数を増しているはずだ。そのためボールの軌道が去年までとはまるで違う。「糸を引くようなストレート」とはまさに今夜の岸投手のストレートのことだ。
思えば日刊埼玉西武ライオンズは今年最初の記事以来、今年最も期待する先発投手に岸投手の名前を挙げ続けて来た。この予感に間違いがなかったことを、筆者は今夜確信した。
並の投手であれば、ストレートの質がここまで変わってしまうと、抜くボールが上手く抜けなくなることがある。岸投手の場合はカーブやチェンジアップだ。カーブは、今夜の前半は山の高さがボール1~2個分低かったのだが、中盤に入るといつもの岸投手のカーブに戻った。つまり、バッターが首を上下させないとボールを追うことができなくなる山の高さだ。チェンジアップに関してもやはり前半戦は良くはなかった。ホークス打線が打ち損じてくれたシーンもあり、大怪我はしなかったが、チェンジアップを上手く抜くことができていなかった。チェンジアップを上手く抜けないと、そのボールはただの棒球になってしまい、簡単に痛打されてしまう。だが後半戦ではそのチェンジアップが良いところに落ちるようになり、ストレートだけではなく、チェンジアップやカーブでも空振りを取れるようになった。
フォアボールを出してしまったものの、岸投手は7回1アウトまでホークス打線をノーヒットに抑えた。「ひょっとしたら!?」という予感もしたが、残念ながらノーヒットノーランの夢は、長谷川選手のライト前ヒットによって打ち砕かれてしまった。
結果的に岸投手は7回を投げ抜いて2安打2失点に抑えた。だが筆者に言わせれば、これは完全に1失点だったと思う。7回、ランナーを2人背負って松田選手を打席に迎えたのだが、その松田選手に打たれたヒットを、G.G.佐藤選手が2ベースヒットにしてしまった。映像を見る限りでは、完全に目測を誤っている。打球の速さ、レフトフェンスの角度、自らの走力、すべてを見誤っているように筆者には見えた。せっかく先制ホームランを放ったというのに、これではそれも帳消しになってしまう。
西武ドームでの開幕シリーズ2~3戦目でも見受けられた不安だが、G.G.佐藤選手はまだレフトの守備に馴染んでいないのだろう。筆者には右翼手としてレフトを守っているように見えて仕方がない。決して守備が下手な選手ではないだけに、一日でも早くレフトの視界に馴れてピッチャーを助けるプレーをしてもらいたいと思う。
さて、そして今夜はもう少し打者についての話を。シーズンは始まってしまったが、片岡易之選手にまだ迷いが感じられる。その象徴として、開幕シリーズではアディダスのバットを使っていたのだが、今夜はミズノ製のバットを使っていた。ただ今夜はヒットも出たし、初盗塁も記録できたので、何とか明日以降乗っていってもらいたいと思う。
ちなみに中島裕之選手に関してはもう心配はなさそうだ。今夜は完全にヒットを打つためのバッティングにシフトできていた。初球に関しては一発を狙うスウィングも見せていたが、それ以降になるとバットはコンパクトに振られていた。この修正能力の高さは流石としか言いようがない。
前回の登板で岸投手が打ち込まれたあと、実は日刊埼玉西武ライオンズ宛に数多くの岸投手を心配するメールが寄せられた。筆者はそのすべてに対し、筆者なりの見解を伝えさせてもらったのだが、今夜の岸投手はまさに筆者の見解通りの、いや、それ以上の投球を披露してくれた。今夜のピッチングで全国の岸ファンは大いに安心されたことと思う。正直、筆者自身も安心した。
開幕6戦目にして、やっと涌井投手以外に勝ち星が付いたライオンズ。明日はベテラン石井一久投手が続いてくれるはずだ。ファームでの調整登板では若干不安定な投球をしていた石井投手だが、明日はこの自称所沢っ子が必ずやってくれるはずだ!
【3月31日の予告先発投手:石井一久投手】
2010年03月30日 21:49
2010/03/27 楽天vs西武 1回戦
| 3:26 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E | |
| 埼玉西武 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 3 | 6 | 9 | 1 | |
| 東北楽天 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 4 | 8 | 1 |
東北楽天vs埼玉西武1回戦 (Kスタ宮城:20,181人)
埼玉西武ライオンズ 1勝0敗0分
継投:○涌井秀章~Sシコースキー
勝利投手:涌井秀章 2勝 1.69
セーブ:シコースキー 2S 0.00
ホームラン:ブラウン(2号3ラン)
【ゲームレビュー】
涌井秀章投手と岩隈投手のエース対決となったこの試合、緊迫した投手戦になるかと思いきや、意外とそうはならなかった。特に涌井投手の状態がそれほど良さそうに見えなかった。
前日に「寒いのは苦手じゃない」と強気なコメントを出していたのは、ひょっとしたら調子の悪さをカモフラージュしていたのかもしれない。ただ涌井投手が凄いところは、ボールに力がなくてもしっかりと試合を組み立てられる能力の高さだ。今季は例年以上に球速にこだわりを見せている涌井投手だが、この試合に関しては開幕戦よりも球速は出ていなかった。
録画で観た感じでもボールに力はなく、コントロールもボール1個分単位で乱れていた。不安定なコントロールも、ボールゾーン側に外れている時は良いのだが、これがストライクゾーンの内側にずれてしまうと、2回のようにフォアボールを絡めての連打を浴びてしまう。先頭バッターへのフォアボールは渡辺監督の最も嫌うところではあるが、それ以上に悔しかったのは涌井投手本人だったろう。
それでも3回以外はほとんど文句の付けようのない内容だった。6回にフィリップス選手にソロホームランを浴びてしまうが、ランナーもいない状況ではあったし、気にするほどの失点ではなかったと思う。昨年までは広島カープに在籍していた選手だし、今後データが集まってくれば、涌井投手クラスが不用意に一発を浴びることはなくなるだろう。
さて、打つ方では中島裕之選手にやっとヒットが出た。これまでは開幕戦に放ったホームランが1本あっただけで、ヒットとなると8回に飛び出したセンター前ヒットが今シーズン初だった。中島選手はこの1本でかなり楽になったのだろう。9回にライトに上げた犠牲フライも、とてもリラックスしてバットを振れているように見えた。
中島選手・中村選手は、今季は例年になく他球団に研究され、マークされている。その中で結果を出し続けることは容易ではない。中島選手の場合は基本的にはアベレージヒッターであるため、ヒットを打つためのバッティングにいつでもシフトすることは可能だと思う。だが中村選手の場合はそうではない。ホームランを求められているため、なかなかヒット狙いのバッティングをすることができない。それに加え眼窩底骨折を抱えているため、もうしばらく苦しい時期は続くだろう。
中村選手の場合その骨折により、絶対的な実戦不足が影響している。あと1~2週間かけてじっくりと活きたボールに目を慣らすことができれば、苦手なインハイ・インロウにもある程度対応できるようになるはずだ。
貧打に喘ぐライオンズ打線が復活するためには、どうあってもこの2人の打棒が必要だ。勝負は3月30日以降ということになるだろう。今シーズンのパ・リーグの開幕は変則日程のため、最初の5~6試合はエース級の投手と対戦することがほとんどとなる。そのため相手投手がよほど崩れない限りは、バッターはそう簡単にヒットを打つことはできないだろう。だが30日以降になれば、先発4~6番手投手の登板が増えてくるため、バッターはここで調子を上げていくことも可能になる。
28日も田中将大投手という難敵が相手となるため、ライオンズ打線は相当苦しむはずだ。だが144試合を戦い抜き、優勝を目指すためには好投手も打ち崩していく必要がある。そのためにも打撃コーチの戦略・戦術は欠かせない。次戦以降はなんとか打撃コーチに良い策を練ってもらい、打線が目覚める切っ掛けを得て欲しいと思う。
【3月28日の予告先発投手:帆足和幸投手】
2010年03月30日 17:58
2010/03/22 西武vsロッテ 3回戦
| 3:18 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E | |
| 千葉ロッテ | 0 | 3 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 5 | 13 | 16 | 1 | |
| 埼玉西武 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 2 | 5 | 1 |
埼玉西武vs千葉ロッテ 3回戦(西武ドーム:28,448人)
埼玉西武ライオンズ 1勝2敗0分
継投:岸孝之~野上亮磨~長田秀一郎~土肥義弘~山本淳
敗戦投手:岸孝之 1敗 15.00
【ダイジェスト】
【ゲームレビュー】
開幕3試合目、大きな期待を背負いマウンドに登った岸孝之投手だったが、結果としては3回ノックアウトという無残な内容になってしまった。3回を投げて6安打5失点という数字だけを見ると、そこに昨年の13勝投手の面影は感じられない。だが筆者は確信した上で言わせてもらう。この試合の岸投手の投球は、非常に素晴らしかった。もし相手が千葉ロッテではなく、セ・リーグと対戦する交流戦であったなら、この試合の岸投手の投球であれば3失点完投を目指せたはずだ。完投までは行かなくても、QSという先発として最低限の仕事は果たせたはずだった。では、なぜこの試合の岸投手は打ち込まれてしまったのだろうか?
まず1点目は、細川亨捕手の怠慢だと言える。筆者は、細川捕手のことを非常に高く評価している。リード面においても、守備においても。だがこの試合の細川捕手に関しては、開幕1・2戦目でしっかりと投手を引っ張ったという自負もあり、驕りが出てしまった。銀仁朗捕手というライバルの離脱も影響したと思うが、完全に油断が感じられた。その証拠に細川捕手は試合前、このようなコメントを残している。「岸に関しては緩急を使っていつも通りリードします」。この試合の岸投手の打たれた理由の半分は、この言葉にあったと筆者は考えている。プロ野球という世界は、いつも通りにやって勝ち続けられるほど甘い世界ではない。
打たれた理由はもう1つある。それは打撃コーチだ。今日の岸投手はロッテ打線に敗れたのではない。完全に金森栄治コーチに敗れたと言っていいだろう。千葉ロッテの金森打撃コーチは、緻密な分析・打撃理論に定評があり、金森コーチを師事する選手も非常に多い。オリックスのカブレラ選手などもその1人だ。この試合は、まさにその金森コーチに敗れたと言っても過言ではない。
岸・細川バッテリーは、金森コーチによって完全に丸裸にされていた。筆者の考えで言わせてもらえれば、チームの打撃力をアップさせるためにまずコーチが考えるべきことは、2ストライクと追い込まれたあとのバッティングだ。バッターは2ストライクと追い込まれてしまうと、ほとんどヒットを打つことはできない。あのイチロー選手であっても2ストライク後の打率は1割台にまで落ち込む。金森コーチは、岸・細川バッテリーの2ストライク後の傾向を完全に洗い出していた。そして恐らく、去年のデータよりも岸投手の1~2年目のデータがより重要視されていたように感じる。その根拠は、昨年はほとんどの試合で銀仁朗捕手がマスクを被っていたためだ。
しかも、ただ2ストライク後の傾向が分析されていただけではない。バッターごとに細かく分析されていたようだ。その証拠に、2回の段階で岸投手にすでに迷いと恐れが生じていた。主に2ストライク後に狙われたのは宝刀カーブとチェンジアップだった。だがどちらのボールを選んでもバッターにはしっかり対応されてしまい、まったく泳がすことができなかった。すると岸投手はどんどん変化球が投げにくくなり、ついには細川捕手のサインに首を振ってストレートを多投するようになってしまった。この瞬間こそが金森コーチの狙いだったのだろう。バッターはあとはストレートに的を絞れば良いだけになる。そしてそれを肌で感じたために、渡辺監督は早急にバッテリーごと入れ替えるという苦肉の策を取らざるを得なくなってしまった。
この試合で岸投手が打たれ場面で、完全に岸投手の責任と言えるのは福浦選手に打たれたホームランだけだろう。このボールに関してはチェンジアップが落ちず、高めに行ってしまう失投だった。これに関しては岸投手の油断だ。以前の記事でも書いたことだが、岸投手はたまに油断をしてしまうことがある。この福浦選手の打席に関しても、2ストライクと追い込み完全に安心してしまっていた。恐らく岸投手の頭の中には「福浦さんにホームランはない」という考えがあったのだろう。3イニングという短い投球ではあったが、この試合の岸投手については福浦選手のこの1球を除けば、素晴らしいボールを投げていたと思う。次回以降の登板も、今日のようなボールを投げてくれれば問題はないだろう。
ちなみに大松選手に打たれた2本のヒット、これに関しては完全に岸投手の敗北だった。岸投手は良いボールを投げたのだが、それ以上に大松選手が上手かった。だからこの2本のヒットに関しては、バッターを褒めるしかない。
さて、今日は千葉ロッテの金森コーチの話ばかりをしてしまったが、しかしコーチの差は決して小さくはない。金森コーチや、デーブ大久保コーチが行っている緻密な分析と選手への徹底したアナウンスを、ライオンズ1軍コーチの森・黒田打撃コーチはまったく行えていない。いや、実際は2人なりにやってはいるのだろうが、それが昨年からまったく結果に結びついていない。特にブラウン選手とG.G.佐藤選手の計5三振にはまるで策がなく、バッテリーの希望通りに空振りをし、バッテリーの希望通りにストライクを見逃していた。これだけ策のないコーチ2人をなぜ1軍で使い続けるのか、筆者には不思議で仕方がない。1軍は、コーチを育てるための場ではないはずだ。
これだけコーチの能力に差が出てしまうと、シーズンのかなり早い時期でのデーブ大久保コーチの1軍復帰も可能性としては高いだろう。もしクリーンアップがこのまま低空飛行で4月を終えるようなことがあれば、ゴールデンウィーク前に1・2軍の打撃コーチの入れ替えもあるかもしれない。そしてもしそうなったらデーブコーチだけではなく、2軍守備走塁担当の熊澤コーチも打撃担当として1軍に戻してもらいたいと思う。やはりデーブ・熊澤コンビが1軍の打撃陣を引っ張るのがベストだと筆者は考える。
さて、岸投手はと言えば次回の登板は恐らく3月30日になるはずだ。この試合の結果を引きずることなく、30日はこの試合と同じようなピッチングをしてもらいたいと思う。そうすれば今度こそは、細川捕手が勝てるリードで引っ張って行ってくれるはずだ。簡単に打ち込まれてしまったことで心配されている岸ファンは多いと思うが、筆者としては心配無用と太鼓判を押したいと思う。それほど岸投手のボールは全体的に良かった。だがそれ以上に、金森コーチが上を行っていたというだけだ。次回岸投手が千葉ロッテ戦に登板すれば、必ずリベンジを果たしてくれるはずだ。期待しよう!
【3月27日の先発予想:涌井秀章投手】
2010年03月24日 05:52
2010/03/21 西武vsロッテ 2回戦
| 2:58 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E | |
| 千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 | 8 | 0 | |
| 埼玉西武 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 9 | 0 |
埼玉西武vs千葉ロッテ 2回戦(西武ドーム:27,682人)
埼玉西武ライオンズ 1勝1敗0分
継投:帆足和幸~山本淳~星野智樹~藤田太陽
敗戦投手:帆足和幸 1敗 2.57
【ダイジェスト】
【ゲームレビュー】
開幕戦の涌井投手に続き、この試合に先発した帆足投手もまた素晴らしい投球を見せてくれた。低目を丁寧に突くピッチングは、まさにグラウンドボーラーとしての真骨頂だ。
帆足投手の場合、肩を壊した経験がある。肩を壊した経験を持つ投手の多くは、怪我をしたことのない投手よりも1球に対する思い入れが強い。そのためか帆足投手の場合無駄球や遊び球が非常に少なく、すべての配球に対し意図を持って投げているように感じられる。そういうこともあり、球数も7イニングを投げて108球は1イニング平均15.4球となり、これは投手としては理想的な球数となる。
どうやら先発陣に関しては、今季は予想通り順調と言えそうだ。これで明日登板する岸投手が安定した投球内容を示してくれれば、安泰とも言えるだろう。
さて、投手陣に対し逆に心配なのが打撃陣だ。筆者は特に中島裕之選手を心配している。開幕戦ではセンターバックスクリーンに放り込む貴重な同点弾を放ってはいるが、しかしバッティングの状態自体は決して良さそうには見えない。打球の飛距離自体はそこそこあるのだが、しかしバットスウィングを見ると、この2試合ではほとんど自分のスウィングができていないように見える。
中島選手は、オープン戦も数字自体は決して良くはなかった。だが状態そのものは悪くないように見えていたため、それほど心配はしていなかったのだが、開幕してみると少し心配事が見えてきた。まず開幕戦で、ヒットよりも先にホームランが出てしまったことが良くなかった。中島選手はホームランバッターではない。そのため、まずはホームランよりもヒットを出したいところだったと思う。
ホームランというのは最も大きな、打者の調子を崩す原因となりうる。あのイチロー選手であっても1試合で2本塁打など打ってしまうと、翌日から3試合ヒットが出ないことがある。ホームランを打つということには、それほどの中毒性があるのだ。だからこそ中島選手にはホームランではなく、先にヒットを打たせてあげたかった。これはあくまでも筆者個人の予想でしかないが、恐らく4月の中島選手は苦労するのではないだろうか。
技術的なことを言うと、開幕2試合の中島選手は上体が高い。本来の中島選手のバッティングフォームであれば、もう少し深く上体を沈ませたところでバットを振っていくはずだ。この変化を意図的につけているのなら問題ないとは思うが、もし無意識でそうなってしまっているのなら、打撃コーチが早めに修正してあげなければならないだろう。
上体が高いままでバットを振ってしまうことで、中島選手のバットスウィングの軌道が、ボールの軌道と水平にならなくなってしまっている。そのためにジャストミートの確率も下がってしまい、捕えたと思ったボールもフェンス前で失速してしまっている。
今シーズンのパ・リーグは明日の試合が終わると4日間空いてしまうため、できれば中島選手には22日の試合で復調を促せるヒットを打たせてあげたい。もし明日の試合で中島選手がノーヒットにでも終わってしまうと、次の楽天戦までの4日間は相当長く感じられるはずだ。時間が長く感じられればその分余計なことまで考えてしまい、さらに調子を落とす原因にも繋がってしまう。だからこそまずは明日の試合で、中島選手にはどんな形であってもヒットを打たせてあげたい。ホームランではダメだ。ヒットである必要がある。1本のヒットさえ出れば、中島選手自身、もっと楽にバットを振れるようになるだろう。
【3月22日の予告先発投手:岸孝之投手】
2010年03月22日 02:11
2010/03/20 西武vsロッテ 1回戦
| 2:38 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E | |
| 千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 7 | 1 | |
| 埼玉西武 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | × | 2 | 3 | 1 |
埼玉西武ライオンズvs千葉ロッテマリーンズ 1回戦(西武ドーム:33,331人・満員御礼)
埼玉西武ライオンズ 1勝0敗0分
勝利投手:涌井秀章 1勝 1.13
セーブ:シコースキー 1S 0.00
ホームラン:中島裕之(1号)、ブラウン(1号)
【ダイジェスト】
【ヒーローインタビュー】
【監督インタビュー】
【ゲームレビュー】
ついに開幕をした2010年のパシフィック・リーグ。埼玉西武ライオンズの開幕投手を務めたのは予想通り、エース涌井秀章投手だった。結果から言えば、開幕投手として相応しいピッチングをしたと思う。ただ西武ドームで筆者が見ている限りでは、決して調子は良さそうではなかった。
試合前に入るブルペンをずっと注目していたのだが、ストレートには伸びがあった。球速そのものはそれほど出てはいなかったが、しっかりと指に掛かった時のボールは、さすがというレベルだった。特に高めに投げるストレートには、力があるように感じられた。だが反面、変化球には相当苦しんでいるように見えた。スライダーとカーブの制球がイマイチで、これは試合中だけではなくブルペンからその状態だった。
元々球数が多いのが涌井投手の1つの特徴でもあるが、この日は特別多かったように感じる。8回で降板して145球ということは、もし9回を投げ切っていたら確実に160球は超えていただろう。いくらスタミナがある涌井投手とは言え、さすがに初戦から160球というのは身体にも堪えるはずだ。
球数が増えてしまった最たる要因が、スライダーやカーブと言った横の変化球の制球だった。スライダーはカーブよりは悪くはなかったが、それでも良いコースに決まっても少しずつボールゾーンに外れてしまっていた。カーブに関しては、涌井投手の投げるカーブとは思えないほどの調子の悪さだったと思う。カーブを投げる時だけ明らかに腕の振りが緩くなり、手先だけでボールを曲げようとしていたように筆者には映った。そのため高めに抜けたり、ワンバウンドすることが多く、カーブの悪さで3-2というカウントを多々作ってしまった。
しかし涌井投手は、それでも前半戦はスライダーとカーブを修正しようと躍起になっていた。マウンド上での修正力を持つ投手だけがエースになれる。涌井投手ももちろん高い修正力を持ち合わせている。だがこの日は結局最後まで修正し切れなかった。そのためだろうか。後半戦は配球が大きく変わった。横の変化ではなく、縦の変化を多用するようになった。
筆者は3塁側のスタンドで観戦していたのだが、この角度からだと後半戦で投げていた縦の変化が、Vスライダーかチェンジアップのように見えていた。だがLヴィジョンに写されるリプレイなどを見ると、そのほとんどはフォークボールだった。後半戦はかなりフォークボールを多投し、恐らく後半戦だけで見たなら20%近くのボールがフォークだったのではないだろうか。
まさか涌井投手があそこまでフォークに頼るとは思わなかったが、それは恐らくロッテ打線も同じだったと思う。並の投手があそこまでフォークに頼ってしまえば、利き手の握力は急速に落ち、ボールのコントロールもまったくつかない状態になってしまうだろう。だがそうならないのが涌井投手の凄いところだ。やはり人並み外れた努力を続けているのだろう。
しかもあれだけ多く不利なカウントを作ったにも関わらず、フォアボールは3つで済ませている。これが3ボールからでもストライクを取れる球種を2つ以上持っている投手の強さなのだろう。明らかに調子が悪い状態でもこれだけのピッチングをしてしまうのだから、今年の涌井投手もやはり最多勝の最有力と言えるだろう。次回、3月27日の先発登板にも期待したいと思う。
【3月21日の予告先発投手:帆足和幸投手】
2010年03月21日 01:32
一年を占うべく開幕戦の試合展望
いよいよ明日から幕開ける2010年度のパ・リーグ。2年ぶりに行われる西武ドームでの開幕戦の相手は千葉ロッテ。予告先発は涌井秀章投手と成瀬投手の横浜高校対決と発表された。恐らく手に汗握る投手戦になるに違いない。まず涌井投手のチェックポイントだが、気をつけなければならないのは井口選手とサブロー選手だ。この2選手に対しては、涌井投手は比較的打たれている。そのため2人の前にランナーを溜めないことが重要になるだろう。井口選手の得点圏打率は驚くほど高くはないものの、勝負強さに関しては群を抜いている。一方のサブロー選手に関しては本当にチャンスに強い。恐らく打順で言えば3番井口選手・4番金選手・5番大松選手・6番サブロー選手となるのだろう。とにかく井口選手を出塁させてしまったとしても、このランナーをサブロー選手の打順まで残さないことだ。
新外国人選手の金泰均(キム・テギュン)選手に関しては、筆者の印象ではそれほど恐がる必要はないように感じる。クロース気味に構え、ノンステップでバットを振るのが特徴の選手だが、クロースさせた左肩を一度開かせることができれば、外角に大きな穴ができると思う。攻め方としては最初の3球をボールゾーンの内角に放り、その内の1球でもファールでストライクを稼げれば、あとは外のスライダーかチェンジアップで仕留められるのではないだろうか。
足をクロースで構えているということは、それだけ意識が外角にあるということだ。これは恐らく外角が得意だからではなく、苦手だからこその処置だと筆者は感じる。そして得意な内角であればいつでもさばけるという自信があるからこそ、意識の多くを外角に持っていけるのだろう。そう考えると、イン・スライダーや肩口から入るカーブは危険だ。内角を突く場合はインハイのストレートか、ツーシームやシュート系のボールを選ばなければ、もしボールがストライク寄りに入ってしまった時にホームランされる危険性が高まるだろう。そして恐らく金選手はストレートよりも変化球を得意とするバッターだ。その辺りを明日、涌井投手と細川捕手がどう攻めて行くかも楽しみにしたいと思う。
さて、今度は打つ方を見ていこう。結論から言って開幕戦のキーマンとなるのは片岡選手、栗山選手、G.G.佐藤選手の3人だ。この3選手は軒並み成瀬投手を得意としている。普通であれば1番が出塁し、2番で進め、3・4番で還すというのが定石となる。だが明日の開幕戦に関して言えばこのセオリーは当てはまらないだろう。明日は1・2番が出塁し、3・4番で進め、5・6番で還すというのが1つの得点パターンになると思う。と言うのは、中島選手と中村選手が、成瀬投手に完全にカモにされてしまっているからだ。2選手の対成瀬投手の打率は.200にも遠く及ばない。
このような対戦成績から言っても、片岡・栗山コンビがとにかく出塁することが明日は重要になる。ちなみに盗塁はあまり期待できないだろう。成瀬・里崎コンビの昨年の1塁ランナーに対する盗塁阻止率は.600と、驚異的な高さを誇っている。そのため明日は無理に盗塁を試みるよりは、エンドランなどで確実にランナーを進めていくべきだろう。そしてとにかくG.G.佐藤選手の前にランナーを溜めておくことだ。そうすればビッグイニングを作ることもできるだろう。
筆者は個人的に、明日は原選手の出場にも期待したいと思う。今季筆者が最も期待を寄せる若手選手の1人が原選手で、彼は左打ちながらも左投手に滅法強い。明日は中村選手の4番サードが濃厚のようだが、筆者としてはまずは4番DHとし、9番サードで原選手を起用すれば面白いことになると考えている。もし原選手が出塁すれば、そのあとに控える1・2番コンビは共に成瀬投手を得意としている。スタメン出場がなかったとしても、恐らく何らかの形で出場する機会はあると思うので、その時の原選手の活躍には大いに期待したいと思う。
さぁ、いよいよ“逆襲の獅子”が幕を開ける。秋、日本一を奪回するためにもまず明日、一戦必勝で挑んでもらいたい。目標はパ・リーグ制覇ではない。あくまでも日本一の奪回だ!
2010年03月19日 20:30
2010年開幕ベンチ入りメンバー発表
開幕1軍登録選手【投手】
11 岸孝之、18 涌井秀章、20 野上亮磨、26 星野智樹、34 長田秀一郎、38 土肥義弘、40 山本淳、45 藤田太陽、47 帆足和幸、50 シコースキー
【捕手】
27 細川亨、49 上本達之、63 吉見太一
【内野手】
3 中島裕之、5 石井義人、7 片岡易之、9 阿部真宏、32 浅村栄人、33 星秀和、43 原拓也、60 中村剛也
【外野手】
1 栗山巧、6 後藤武敏、10 佐藤友亮、42 ブラウン、44 高山久、46 G.G.佐藤
埼玉西武ライオンズ、2010年の開幕ベンチ入りメンバーは以上のようなラインナップになった。だがこのメンバーを見ていくと、この中にいるべき人が数名足りないことに気づく。小野寺投手、大沼投手、平尾選手だ。この3選手は怪我をしているわけでもなく、今季は開幕ベンチ入りすることができなかった。
小野寺投手に関しては、やはり結果が伴わないためだろう。先頭打者にフォアボールを与え、そのランナーを生還させてしまう場面が目立ってしまった。大沼投手に関しては、正直なところ分からない。2月27日の試合でリリーフに失敗して以来、その後オープン戦での登板が一度もなかった。怪我をしたのか、それともただの調整遅れなのかは、今後注目して行きたいと思う。
野手の方では平尾選手が開幕ベンチ入りメンバーから外れてしまった。これは当然阿部真宏選手の加入が影響している。平尾選手自身は体調も良さそうで、キャンプ・オープン戦は数字以上に充実して送っていた。だがそれ以上に阿部選手が打つ方で活躍してしまったため、同じポストを争う平尾選手が外れる結果となってしまった。
開幕ベンチ入りメンバーに関して、渡辺監督は1枠のみ残した。恐らく石井一久投手が登録されるであろう3月31日までは大方空けておくのだろう。しかし先発投手は最終的には6人になる。となると、残り2枠足りない。そしてこの2枠を空けるべく当落線上にいるのが高山選手、星選手、浅村選手なのだろう。よほどしっかりしたプレーを見せられない限り、このうちの2人がファーム落ちとなる。
実は筆者は先日の記事にて、6番目の先発を許銘傑投手と予想した。だがひょっとしたら野上投手ということもあり得るかもしれない。普通に見れば野上投手が開幕ベンチに入り、許投手が外れたとなると、6番目は許投手だと予想したくなる。スポーツ紙でも6番目の先発は許投手と予想されている。だが渡辺監督の投手起用法を振り返ってみると、もし3月27・28日のどちらも野上投手の登板がなかった場合、4月1日に先発してくる可能性が十分にある。投手出身監督が考えそうな戦略であって、今のところ許投手と野上投手とでは50/50と言わざるを得ないだろう。
さて、ここで筆者は初めて打順の予想をしてみたいと思う。予想と言ってもライオンズのオーダーはほとんどが不動であるため、それほど大袈裟なものではないが、せっかくの機会なので考えてみたいと思う。
1番 片岡易之 二
2番 栗山巧 中
3番 中島裕之 遊
4番 中村剛也 DH
5番 ブラウン 右
6番 G.G.佐藤 左
7番 後藤武敏 一
8番 細川亨 捕
9番 原拓也 三
以上が日刊埼玉西武ライオンズが予想する開幕スターティングオーダーだ。恐らく熱いファンであれば誰もがこう予想するだろうが、それでも開幕ということで、あえて書いてみた。この予想が当たるにしても外れるにしても、開幕はいよいよ明日だ。清原和博氏がこんなことを言っている。「今年の渡辺監督は自信に満ち溢れている」と。明日、この自信がいよいよ確信となる。スタートダッシュを決めるためにも、まずはエース涌井投手で今年も先勝したいところだ。
2010年03月19日 00:47

