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優勝の鍵となるキャプテンシーとリーダーシップ


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スポーツにはキャプテンとチームリーダーというステイタスが存在する。だがこの2つを明確に区別しているチームは少ない。ライオンズにおいて現在は赤田選手がキャプテンを務めている。そして歴々には伊東勤捕手、石毛宏典選手というキャプテンがいた。

赤田選手はキャプテン・選手会長就任後は本当にチームのために尽力してくれたと思う。だがライオンズがもう一段階強いチームになるためには、赤田選手以外の誰かがキャプテンを務めるべきだと思う。その方がチームのためだけではなく、成績不振に苦しんだ赤田選手自身のためにもなるはずだ。

そこで浮上してくる名前は誰もが予想する通り、中島選手片岡選手の二遊間コンビ。このどちらかがキャプテンを務めるのが、現状では最良だと思う。そして結論から言えば、片岡選手がキャプテンを務め、中島選手がチームリーダーになるのがベストだと筆者は考える。

キャプテンとチームリーダーとは、似て非なるものだ。キャプテンとはチームを統率するのが役目で、チームリーダーは先頭に立って牽引するのが役目だ。

まずキャプテンに求められるのは言葉だ。自分の言葉で、滞ることなく相手に意思を伝えられなければならない。そして監督やコーチ陣と選手との橋渡しをするのもキャプテンの大事な仕事だ。人間性は絶対条件で、コミュニケーション能力の高さが求められる。

理想のキャプテン像はやはり石毛選手だ。石毛選手はキャプテンとして、常に言葉でチームを1つにまとめ上げ、選手全員の士気と意識を高めた。ライオンズが黄金時代を築けたのは、石毛選手のこの尽力あってこそのものだった。

こう考えると、キャプテンは片岡選手が相応しいだろう。野球に対しても非常に真摯な姿勢を貫いているし、性格も明るくコミュニケーション能力も高い。またグラウンドでは時に激しい口調でナインを鼓舞している。片岡選手は広い視野でグラウンドを見渡せるタイプの選手だと筆者は感じている。これこそがキャプテンシーだ。

例えばチームが劣勢の時に優しい言葉をナインに与えても意味はない。劣勢の時は激しい口調で闘争心を燃やし、チームを鼓舞し士気を高められる能力が求められる。逆にチームが勝っている時には冷静さを保ち、ナインに奢りを持たせない配慮が必要だ。片岡選手にはこれらの能力が備わっていると筆者は考えている。

一方リーダーシップとは、言葉だけではなく行動でチームを引っ張ることのできるパワーが求められる。例えば敗色濃厚な試合でも全力プレーを怠らず、打席でも集中力を失わず、守備では最後まで球際に食らい付いていく。「みんな俺に付いて来い!」という勢いが求められる。

そしてそれが備わっているのが中島選手だと思う。中島選手は、片岡選手ほど饒舌ではない。主力になってからはインタビューにもしっかりと自分の言葉で答えるようになったが、しかし元々はシャイな性格だ。口調はいつでも優しく落ち着いていて、基本的にマイペースを貫いている。マイペースと言ってももちろん悪い意味ではなく、常に前へ前へ行こうとするマイペースのため、そのペースでチームを牽引することができるのだ。

正確に言えば、役職としてはキャプテンのみとなり、チームリーダーは役職とはならないだろう。チームリーダーは自然と誕生するものだと筆者は考えている。そしてライオンズでは2004年以降ずっと活躍し続け、常にグラウンドに立ち続けている中島選手が今、チームリーダーとして期待されている。

ライオンズが今後安定したチーム力をキープしていくためには、片岡選手がキャプテンとしてチームを統率し、中島選手がチームリーダーとして1つになったチームを牽引していくというスタイルがベストだと考える。

よく「プロチームにキャプテンは不要」と言われることがあるが、筆者はそうは思わない。プロだからこそキャプテンの存在が必要なのだ。プロ選手は、アマチュア時代は誰もがチームの主軸だった選手たちだ。そういう選手たちの集団を1つにまとめ上げるためには、やはりキャプテンシーのある選手がキャプテンを務め、リーダーシップを発揮できる選手がチームリーダーとなるべきだ。

そしてキャプテン、チームリーダーになった選手は常にグラウンドに立っていなければならない。グラウンドにいなければチームを1つにまとめることは不可能だからだ。そう考えるとプロチームの場合、ピッチャーがキャプテンやチームリーダーを務めることは難しいだろう。先発ピッチャーは毎試合ベンチ入りするわけではないし、リリーバーも試合中はダグアウトではなくブルペンにいることがほとんどだ。

片岡選手は以前のトークショーで、赤田選手からキャプテンの座を奪うと宣言したことがあった。これが本音なのかリップサービスなのかは分からないが、赤田選手が自身のプレーに集中し復活するためにも、片岡選手にキャプテンの座を譲ることはマイナスにはならないだろう。

中島選手の方はすでにチームリーダーとしての役割を果たしている。今季チームが苦しい時、先頭に立ってチームを牽引していたのが中島選手だった。だから中島選手には来季以降も、これまで同様にチームを引っ張っていってもらいたい。

来季以降この二遊間コンビが明確にチームを引っ張るようになれば、ライオンズというチームはもっと強くなれるはずだ。野球はチームスポーツだ。素晴らしい選手が9人集まっただけでは試合には勝てない。9人の選手が1つの目的に向かって一枚岩になれない限り、どんな素晴らしい選手が集まっていたとしても優勝はできないだろう。

逆を言えば9人全員が半人前のチームだったとしても、優勝という1つの目的のためにチームが一枚岩となれれば、強豪相手に優勝を目指すことも決して夢ではない。

常勝時代には石毛選手というキャプテンがいて、清原選手というチームリーダーがいた。清原選手をチームリーダーと評する人は少ないが、練習量やチームへの貢献姿勢を考えると、十分チームリーダーとしての役割は果たしていた。

そして2010年には同級生でもある二遊間、片岡・中島コンビが主力として存在している。来季この2人でチームをまとめ、引っ張ることができれば、Bクラスで終わるという結果にはまずならないだろう。悪くてもクライマックス進出、普通に力を発揮できれば優勝できるだけのチーム力がある。あとはチームが1つになる時を待つだけだ。ただ仲が良いだけではダメだ。時には厳しく、時には激しくチームを鼓舞できなくてはならない。筆者は来季、この役割を片岡・中島コンビに明確に担ってもらいたいと期待している。


【筆者が考えるキャプテン・リーダー像】
キャプテンタイプ・・・片岡易之平尾博嗣工藤公康、松坂大輔、高木大成、小久保裕紀(ソフトバンク)、宮本慎也(ヤクルト)、阿部慎之助(巨人)

チームリーダータイプ・・・中島裕之江藤智星野智樹、石井貴、デニー友利、松井稼頭央、稲葉篤紀(日本ハム)、松中信彦(ソフトバンク)、イチロー(シアトル)

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2009年12月30日 00:53 


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