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#48 武隈祥太


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#48 武隈祥太 - Syota Takekuma

投手、左投左打
2007年ドラフト4順目
北海道旭川工業高等学校~埼玉西武ライオンズ
北海道上川郡東神楽町出身、1989年11月24日生、178cm / 77kg
2009年推定年俸:600万円
球種:カーブ、スライダー、チェンジアップ


筆者が初めて武隈投手のピッチングを見たのは、2009年の最終戦だった。そしてこの試合は武隈投手自身にとっても、記念すべく1軍でのプロ初登板となった。内容的には2番手として3回2/3を投げて、4安打2四球3失点というほろ苦いデビュー戦となった。しかしこの投手は、来年は必ず戦力になると筆者は確信した。恐らく渡辺監督もそう感じたはずだ。

武隈投手の2009年のほとんどはファーム暮らしだった。高卒2年目のピッチャーだったのだが、23試合に登板して3勝11敗、防御率は5.44という成績。決して褒められたものではないが、高卒2年目、しかも実戦となると1年目とも言える状況でこの数字は悪くない。ついつい高卒すぐに活躍し出した松坂大輔投手や、涌井秀章投手を思い浮かべてしまうが、この2人の方がある意味異常だったのだ。

武隈投手はファームでも、唯一の1軍登板でも良い結果を出すことはできなかった。だがそれには大きな理由があったのだ。もしその理由さえ秋季・春季キャンプで克服することが出来れば、このピッチャーは大きな戦力となるだろう。上手く行けば、近い将来ローテーションピッチャーになるかもしれない。

武隈投手が卒業した旭川工業のOBには、オリックスのエースとして活躍された星野伸之投手がいる。武隈投手の投げ方は、実にこの星野投手にそっくりなのだ。いや、厳密に言えばピッチングフォームはそれほど似てはいない。似ているのは、ピッチングモーションだ。特に骨盤から肩にかけての身体の使い方がよく似ている。

ストレートこそマックス138kmと決して速くはないが、筆者が見ている限り、この球速以上にバッターの手元で伸びている感じがした。つまり、活きたストレートを投げていたのだ。これは身体の筋肉をスマートに使えている証拠だ。どこか数ヵ所の筋肉だけでボールを投げるのではなく、筋肉を満遍なく使うことによって初めて投げられるようになるストレートだ。恐らく酷使されない限りは、武隈投手が肩・肘を故障することはこの先ないだろう。それくらい美しいモーションで投げている。

フォームではないのだ。理論的に言えば、フォームなどどうでもいい。“ピッチングフォーム”というのはあくまでも和製英語で、ベースボールの世界では通用しない言葉だ。大切なのは“ピッチングモーション”だ。と、偉そうに書いては見るものの、この知識は筆者が読んだ本からの受け売りであって、決して筆者の言葉ではない(笑)

しかしともあれ、ピッチングに大切なのはモーションだということは確かだ。まだ完璧とは言えないものの、テイクバックからフォロースルーまでの流れは、理想的なモーションに見える。腕の振りもとてもしなやかで、変化球を投げる際でもよく振れている。これならもう1~2ステップ踏むだけで、1軍で活躍できるピッチャーになれるはずだ。

さて、上述した武隈投手が打たれる理由をここで解説したいと思う。一言で言えば、木村投手と真逆のピッチャーなのだ。木村投手は試合になるとストライクが取れずに、ボールをストライクゾーンに置きに行って痛打されている。だが武隈投手の場合はその逆で、ボールゾーンに投げることが出来ていないのだ。

もちろん高卒2年目のプロ初登板でそこまで求めるのは酷かもしれないが、しかし打たれてしまう理由はそこにある。極端な例を挙げると、2ストライク取ったあとでもストライクゾーンで勝負してしまっているのだ。ストライクゾーンのボールは、バッターからすると打てる範囲のボールという意味になる。良いピッチャーになると、2ストライク後はほとんどストライクゾーンには投げない。ボール球を振らせて打ち取っている。

もし武隈投手が今後フェニックスリーグ、秋季キャンプでその部分を学ぶことができれば、セットアッパーとしてではなく、先発ピッチャーとして活躍できるようになるだろう。変化球に関してはすでにプロである程度は通用するレベルにある。あとはこれから少しずつ精度を上げていけばいいだけだ。そしてその変化球をストライクゾーンに入れるだけではなく、ボールゾーンに散らせる技術さえ身につけられれば、武隈投手がブレイクするまでにそう時間はかからないだろう。

それにしてもライオンズのスカウト陣は本当に素晴らしい。高校時代は試合経験にも乏しく、まったくの無名投手をよくぞ北海道から探し出し、しかも連れてきたと思う。これは完全にスカウトのファインプレーだ。筆者は来年、若手投手の中では特に武隈投手に注目して行きたいと思う。2009年秋のフェニックスリーグでもどんなピッチングをするか非常に楽しみだ。

 投球成績 Pitching Results

























2009 1 0 0 0 0 0 0 17 3.2 4 0 2 0 3 0 0 3 3 7.36
通算 1 0 0 0 0 0 0 17 3.2 4 0 2 0 3 0 0 3 3 7.36


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2009年10月10日 01:01 


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