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●2009/09/05 ソフトバンクvs西武20回戦


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3:47
埼玉西武 11
ソフトバンク × 12 14

福岡ソフトバンクvs埼玉西武 20回戦 ヤフードーム(観衆:34,334人)
埼玉西武ライオンズ 8勝10敗2分

継投:●木村文和~宮田和希~松永浩典~大沼幸二~藤田太陽~ベイリス
敗戦投手:木村文和 0勝3敗 5.40
ホームラン:中島裕之(18号)


【ダイジェスト】


【ゲームレビュー】
手負いの獅子とはまさにこのことだろう。主砲中村選手を欠き、今度はここ最近一気に調子を上げてきた片岡選手が首・背中に痛みを覚えこの試合から欠場となった。さらには後藤選手も守備練習中に首を痛め、腰と合わせ満身創痍。今年のライオンズはどうやら、最初から最後まで怪我に泣かされるシーズンとなりそうだ。

そんな中で先発した木村投手は、初回いきなり2連続三振を奪ったあと、ヒット、エラー、フォアボールで満塁のピンチを背負ったが、次のバッターをショートゴロに抑え事なきをえたのもつかの間、3回には2フォアボール・3安打・5自責点と1アウトも取れずに試合を早々に壊してしまった。そして木村投手を継いだ宮田投手も3フォアボール・1安打と1アウトも取れずに降板。馬原・摂津両投手がいることから、7回までしか味方の得点が期待できないホークス相手に、3回で試合を決するピッチャーの自滅。これには試合後、さすがの渡辺監督もおかんむりだった。

だが木村投手がいつかフォアボールで崩れる試合が出てくることは、渡辺監督自身予測はしていたはずだ。むしろ、これまでに先発した2試合の出来が良すぎたとも言える。ちなみにこの試合の木村投手は、バッターに向かっていく姿勢は強く感じられた。ホークスのビッグネームたちを相手に、まさに若獅子のごとく立ち向かった。しかしそれが結果に結びつかなかっただけ。まず身体が前へ突っ込みすぎていた。投球時に身体が前に突っ込んでしまったために左肩の開きが早くなり、ボールをより長くバッターに見せることになってしまった。そして身体が突っ込んだことでさらにはバランスも崩し、軸足にしっかりと体重を乗せることが出来ず、コントロールもばらけてしまった。

これはファーム時代とまったく同じだ。勝ち星が付かないあまりに「勝ちたい」という気持ちが強くなりすぎ、心と身体のバランスが合わなくなってしまったのだ。この試合の結果を見た渡辺監督は、木村投手の次戦はリリーフ登板にすることを決めたらしい。さらには宮田投手のファーム行きも決めたようだ。

木村投手に関しては、ある意味では仕方のない部分もある。経験も浅いし、勝ち星は付かなくとも3先発で2好投は健闘していると思う。だが情けなかったのは、ベテランの域に入っている大沼・藤田両投手だ。渡辺監督は昨日のリベンジを期待してふたりをマウンドに送ったのだが、ふたりともあっさりと返り討ちにあってしまった。そして松永投手に関しても2イニングで3失点。今日失点しなかったのは6投手中、8回に登板したベイリス投手のみ。だがそのベイリス投手も1安打2フォアボールと、失点していてもおかしくはない内容だった。

さて、話を大沼・藤田両投手に戻そうと思う。まず大沼投手だが、大沼投手が大成できない理由は1つだけ、メンタルの弱さだ。つまりピッチャーとしてはあまりに打たれ弱いということ。これは何年も前から変わらぬことだが、調子が良い時は自信を持ってすいすい投げていくのに、ひとたび自信がなくなると、マウンド上で一気に萎縮してしまう。心が萎縮してしまえば身体も大きく使えなくなり、ボールは走らなくなる。ボールが走らなくなると腕力でスピードアップを図り、球速は増すもののボールは棒球となる。

渡辺監督は著書で「叱らないから選手が育つ」と書いているが、これはまさに大沼投手のことを言っているような気がする(もちろん他の選手も同様だが)。大沼投手は叱られるとしゅんとしてしまうナイーブなピッチャーで、褒められながら成長していくタイプだ。まさに現代っ子を象徴したような選手だ。逆にド根性タイプのピッチャーと言えば、涌井投手。彼はどの選手よりも肝が据わっている。そしてそういう選手に対しては、渡辺監督は遠慮なしに雷を落とす。

スピード、スライダー、カーブ、フォークそれぞれにおいて決してレベルの低くない大沼投手が先発ローテーションピッチャーになれない理由、それはひとえにメンタルの弱さにある。もし大沼投手が精神的にもっと強ければ、ローテーションピッチャーとして10勝していてもおかしくはなかったはずだ。

続いて藤田投手だが、昨日とまるで同じミスをしている。変化球がほぼ真ん中に入り、伏兵・小斉選手に一発を浴びている。今シーズン、まだ10本しかヒットを打っていないようなバッターに11本目のヒットとしてホームランを献上してしまった。そう、打たれたのではなく、献上したホームランだった。藤田投手は、見ていると意外と球威のないピッチャーで、ボールの出所も比較的普通だ。

コントロールを意識してオーバースローからサイドスローに転向したのだろうが、ちょっと球威がなさ過ぎる感じがする。同じサイドスローでも、現コーチの潮崎投手はもっと球威があった。さらに言えばアンダースローの松沼兄やんも、もっと球威があったと思う。ではなぜ藤田投手には球威がないのだろうか?その原因は、筆者は体重移動にあると考えている。

阪神時代の藤田投手のピッチングは一度も見たことはないが、西武に来てからの藤田投手は、非常に狭い歩幅で投げている。軸足を構えた位置から左足を踏み出す場所までの距離は、普通のピッチャーで6足~6足半。速球投手では7足分となる。あくまでも印象でしかないのだが、藤田投手は6足弱で投げているように見える。歩幅の狭い投げ方はいわゆる「野手投げ」と呼ばれるもので、走りながらスローイングする時のような投げ方となる。そしてこの投げ方を静止したところから始めれば体重移動がスムーズに行かず、当然球威は衰える。

さらにピッチャーがする野手投げの弊害として、踏み込む左足のバネを上手く使えなくなるとい点もある。つまり歩幅が狭い分、膝を柔らかく使おうとすると身体が前へ出て行かなくなるのだ。そのためどうしても左足(左投げなら右足)が若干突っ張り気味となり、これもやはり球威が落ちる要因となる。

だがコントロールを重視してサイドにしたのだとすれば、あまりにコントロールが悪すぎる。と言うよりは、失投が多すぎる。水田選手を放出してまで獲得した投手なのだから、藤田投手にはもっともっと頑張ってもらわなければいけない。

さて、気を取り直して明日の先発は野上投手だ。野上投手も木村投手同様、ここ数試合は非常に良いピッチングをしている。明日もぜひ期待したいところだ。せめてスウィープされることだけは避けてもらいたい!

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2009年09月06日 03:25 


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